2022年5月30日月曜日

大学案内パンフレット完成! 「 多頂点に尖る。」をコンセプトに、石巻専修大学の情報が満載です

 

2023(令和5)年度の大学案内パンフレットが完成しました。

 

生物科学科は写真を多く取り入れることで、学科のイメージをお伝えできるよう工夫しました。各コースや研究室の紹介はもちろん、学生の声も多く載っています。

「苦しんだ分だけ、楽しさも、やりがいも大きい。」

 

生物科学科関連の内容は以下の通りです。

  • 在学生インタビュー(入学したきっかけ、将来の進路は?など)
  • 4コースの紹介(専門科目や設備の紹介も)
  • クローズアップ研究室(研究室一覧、主な卒業研究のテーマも)
  • 取得できる資格や就職実績(教員免許、学芸員資格、自然再生士補など)
  • 大学院生の声(理工学研究科生命科学専攻の修士)


学科のこと以外にも、授業料の40%相当額が4年間免除される「進学サポート奨学生」や、学生寮、学生食堂、サークルなどのキャンパスライフについての情報も満載です。

 

大学案内のコンセプトに合わせた動画も作成されています。ぜひご覧下さい。

「 多頂点に尖る。」コンセプトムービー

 

研究室紹介ムービー(動物生態学研究室)

 

 

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2022年5月26日木曜日

「チームiSU」で理科の先生を目指す 教職セミナーの顔合わせ会を実施(参加学生のコメントあり)

 

同じ目標を持った学生同士で協力
 

19日(木)に、教職セミナーのキックオフイベントを行いました。タイトルにある「iSU」はIshinomaki Senshu University の略です。 


1~3年生に呼び掛けたところ、17名の学生が集まりました。

3年生3名、2年生5名、そして1年生は9名(+出席できなかった1年生が2名)。4年生はちょうど教育実習でがんばっているところです。



 「自主ゼミなので何でもOK! 受け身にならないように」

まずは、セミナーの趣旨説明。参加学生の様子を見ながら一緒にやっていきたいと思います。

過去問や卒業生から引き継いだ資料を配布しました。学生が2次選考のときに提出した自己アピール票や、経験者にしか分からない集団討議レポートは貴重な資料です。

現在は、直前対策講座と基礎講座の2コマを実施中です。

理科の教員採用試験では、物理・化学・生物・地学すべての範囲から出題されることがほとんど。学生は物理が苦手だったり(自称)、地学をやっていなかったりイロイロです。基礎講座では、まずは、習得に時間がかかる物理をイチから勉強していきます。



セミナー説明のあとにはアイスブレイク

教職セミナーは、1~4年生まで学年の隔てなく行っています。お互い話せた方が何かとやりやすいと思いますので、こんなイベントを実施してみました。

「まちカルタ」と「シャベリカ」

「美味しいパンが食べられるところ」など、街についておしゃべり


グループを変えて3回やってみたのですが、うまくシャッフルできなかったかも… 次回は、1年生と上級生がうまくグループになるように配慮しなくては。

1年生の参加者9名のうち、コース別で見てみると自然科学コースが5名でした。 

今年度からスタートした自然科学コースは、他コースに比べて教員免許が取得しやすいカリキュラム構成となっています。

 

「何かの参考になれば」と中学時代のノートを持ってきてくれた学生も

 

 

最後に、参加学生のコメントを紹介します。

 

  松本 拓 さん(1年次、神奈川県出身)

このセミナーに参加しようと思った理由は、教員採用試験に挑戦していく過程で、理科の知識が身に付くのはもちろん、社会で生きていくための常識まで幅広く学べる良い機会だと思ったからです。

19日のイベントで行ったシャベリカでは、同じ目標を持つ同級生や先輩方と交流し、お互いを知ることができて良かったです!(ゲームの性質上、自分のことも知るきっかけになりました笑)

教員採用試験に合格するためにも、周りの仲間と助け合い、今の自分に足りない部分を補っていきたいです。

 

  鈴木 優香 さん(2年次、宮城県出身)

顔合わせとしてゲームをしましたが、今回初めて参加した1年生の皆さんと交流を深めることが出来たので良かったです。

私は教職セミナーに1年次から参加していますが、勉強しようとしてもなかなか出来なかった難しい問題や、 物理・化学・生物・地学などさまざまな知識を少しずつですが深めることが出来ました。

今後も教員になるために必要な知識をたくさん身に付け、セミナー参加者の皆さんと頑張っていきたいと思います。

夢に向かって、がんばっていきましょう!




#教員採用試験 からピックアップ】



教職セミナーは、以下の中長期ビジョンの目標達成のための活動にもなっています。

石巻専修大学 中長期ビジョン

  • 目標14 学生1人ひとりの主体的な学びを支援する場を整備する
  • 目標15 研究、学習を目的とした交流の活性化を図る

今後は、人間学部の先生方や学生の皆さんとの交流の機会も増えるといいな、と考えています。


2022年5月24日火曜日

多頂点に尖る。 動物生態学研究室の紹介ムービーが公開されました!

 

新しい大学案内パンフレットに合わせて、動画が作成されました。

「 多頂点に尖る。」がコンセプトです。

生物科学科には、(良い意味で)尖った教員・尖った学生が数多くいます。そんな中で、今回は動物生態学研究室がピックアップされました。

とてもカッコイイ動画になっています。ぜひご覧下さい!

 

 

動画が表示されない場合はこちら

(YouTubeへ)

 

動物生態学研究室のホームページは こちら

 

 

機械工学科、経営学科、人間教育学科の研究室紹介ムービーも公開されています。

石巻専修大学YouTubeチャンネルの動画リストへ 

   多 頂 点 に 尖 る

 

 

 【関連ブログ記事】 ブログ内の動画は #動画 をご覧下さい。


 

2022年5月23日月曜日

深海魚の研究が「市報いしのまき」で紹介されました(石巻市×石巻専修大学)

 

石巻市の市報にて、『 石巻専修大学「研究室をのぞいてみたら・・・」』というシリーズが始まりました。生物科学科の教員が4回登場するようです。

石巻市のホームページ「市報いしのまき」令和4年6月号 でご覧いただけます。


今回は、鈴木研究室の深海魚研究が紹介されました。#深海魚の紹介

紹介されたアカドンコ
 

鈴木研究室(地域水産利用学)では、以下のような研究を行っています。

  • 刺身で食べられる深海魚の選定(鮮度・硬度・旨味成分・色などから)
  • 深海魚の応用(カマボコを作成し、練り製品へ)
  • DHAやEPAなどの有用脂質の探索
  • 血圧を下げる原料の探索

 

アカドンコのカマボコ試作
 

 

石巻市と石巻専修大学は、地域発展・人材教育・学術振興などを目的に連携協定を結んでいます。協力した研究活動が行われていて、今回の企画は、その成果の一部を広く市民に紹介することが目的です。

 

次回もご期待下さい!



【大学ホームページ関連記事】


2022年5月20日金曜日

新任教員の紹介 「多毛類に尖る」研究者

 

 阿部 博和(あべ ひろかず) 

海洋ベントス学研究室

准教授 博士(農学)

主な担当科目:無脊椎動物学、海洋生態学

 

 

2022(令和4)年度から新たに生物科学科に加わった先生に、ご専門のことについて詳しく聞きました。

 

 

  海洋ベントス学研究室の「ベントス」とは何でしょうか?

「ベントス」とは英語で「Benthos」、日本語にすると「底生生物」という意味になります。

水域の生物の生活様式は大きく3つに分けることができ、クラゲや単細胞生物などの水中を漂い水流に逆らえるほどの遊泳力を持たない生物は「プランクトン」、魚などの水中に住み水流に逆らって遊泳できる生物は「ネクトン」、貝やエビ、カニ、ホヤ、ゴカイなどの海底に生息する生物を「ベントス」と呼びます。

  大学ホームページ が「多頂点に尖る」をコンセプトに改良されました。先生にとっての「尖り」は何でしょうか?

私は、広くは海洋ベントスを専門としていますが、一番得意としている生き物はゴカイの仲間です。専門的には「多毛類」と呼ばれるグループで、ミミズやヒルと同じく環形動物に含まれます。

ゴカイというと釣りエサを思い浮かべる人が多いと思いますが、多毛類は実に多様性に富んだグループで、その姿かたちや生活の仕方は多岐にわたっています。

多毛類の中でも特に奇妙な形をしているツバサゴカイとその棲管。棲管は海底にU字状に形成されます。※棲管(せいかん)… 動物が中に棲むために砂や泥などを固めて作った管

私はこれまで、北海道から沖縄まで日本各地のフィールドで生物相の調査を行い、新種や日本初記録種の発見、これまで知られていなかった生態の報告など、多毛類の分類や生態に尖ったベントス研究を進めています。

ソフトクリームのコーンのような棲管(左)を作るウミイサゴムシの仲間(右)

 

  これまでどのような新種を発見されたのでしょうか?

最近「記載」を行った新種はシャミセンガイの仲間(名前に「ガイ」とついていますが貝ではなく腕足動物です)の殻に棲管を付着させて共生するスピオ科の多毛類です。

この多毛類は頭に生えている2本の触手を用いて、ろ過摂食者(水流を起こして海水中の有機物を食べる)であるシャミセンガイの餌を横取りして生活しています。

シャミセンガイの仲間の殻に付着するスピオ科多毛類の棲管
 
棲管の中から取り出したPolydora lingulicola

 

分類学における「記載」とは、生物の形を言葉や写真、図などを用いて記述することで、新種の記載論文ではこれまで知られているすべての種と異なる種であることを説明し、その種の学名を命名します。

私は、シャミセンガイの仲間と共生するスピオ科の多毛類にPolydora lingulicola(「シャミセンガイに住むPolydora」という意味。Polydora はこの多毛類が所属する属の名称です)という学名を命名しました。

多毛類ではシャミセンガイと共生する種はほとんど知られていませんので、非常に珍しい生態を持った種であるといえます。

 

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  ベントス研究・多毛類研究の面白さ・魅力や、社会への影響は何でしょうか?

ベントスはプランクトンや魚(ネクトン)と比べると知名度が低いですが、特に海のベントスでは陸圏や陸水域では見られないような奇妙奇天烈な形をした不思議な生物が多くみられ、地球上における生物多様性の広がりを最も感じられるグループであるという魅力を感じています。

多毛類をはじめとしてマイナーな海洋ベントスでは、これまであまり研究が進んでこなかったこともあり、身近な海でも新種やこれまで知られていない現象を発見できるという面白さもあります。

オオノガイ(上)とソトオリガイ(下)。オオノガイは環境省のレッドリストと、宮城県、日本ベントス学会のレッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されています。

 

干潟などの沿岸域では、工事などの人間活動の影響によりベントスの生息状況が変化してしまう場合も多く、干潟や沿岸域の生物多様性の保全のためには、各地域におけるベントス相の把握や長期的な生息状況の解析、絶滅の恐れのある生物種の特定とその保全が重要であり、社会的な意義も大きい研究分野であると感じています。

汽水域のアシ原などに生息しているカワザンショウの仲間も埋め立てや護岸工事の影響を受けやすいグループです

 

  卒業研究はどのようなものを想定していますか?

研究室に配属された学生には、ベントスに関連することであれば何でも興味を持った内容で卒研に取り組んでもらいたいと思っています。

今年の4年生はまだテーマが決まっていませんが、「ゴカイの再生能力」や「ゴカイの濾過能力」、「甲殻類の痛覚」などの思いもよらないテーマ候補が挙がり、新しい世界が広がりそうだとワクワクしているところです。

私がこれまで行ってきた地域のベントス相の調査や多毛類の日本未記録種、未記載種の報告なども引き続き進めていく予定ですので、興味のある学生を募集しています。

干潟にはまだまだ面白いテーマが埋もれているはずです

 

  学生へのメッセージをお願いします

海は生命の起源、生物多様性の宝庫であり、生命誕生から長いあいだ生命進化の舞台となった場所でもあります。

海底では、実に奇妙奇天烈な生物たちが生活し、様々な生態を進化させてきました。ベントスは身近な海でもたくさん見ることができます。ぜひ干潟に足を運んで自分の手で採集し、そのすがた形や生態を観察してみてください。

多様なベントスと触れ合う中で、きっと生命進化のストーリーや長い年月をかけて作り上げられてきた地球上の生物多様性の豊かさをイメージすることができると思います。

生き物好き、ベントス好きな方はぜひ気軽に研究室に遊びに来てください。不思議だらけのベントスの世界を一緒に掘り起こしましょう。

掘り起こした砂を篩にかけて小さなベントスを採集しています




【関連ブログ記事】 研究室ピックアップ



2022年5月18日水曜日

新入生交流会第3弾(学生企画) スポーツで親睦の輪を

白熱のドッジボール


5月16日(月)、新入生交流会第3弾として、スポーツ大会が行われました。

 

入学から1ヶ月半が経過し、大学の授業に慣れてきたところで、さらに交流を深めるきっかけ作りとして、1年生有志とクラス委員の学生たちが自主的に計画したものです(その1回目、企画会議の様子はこちら)。

 

体育館ではバレーボールとドッジボールをわきあいあいと、グランドでは本気モードでケイドロを楽しみました。

ケイドロ(警察と泥棒の鬼ごっこ。色々な呼び方があるそうな。)

 

親睦の輪が広がり、企画は大成功。

次は何を企画するのかな?

 

 

 

 野外生物実習 

今週の土曜には、花山(栗原市)での実習が予定されています。
  • 5月21日() 植物系
  • 6月11日() 動物系
  • 6月18日() 海洋生物系

※ 所属コースに関係なく、学生はすべての実習に参加します。

過去の様子
 

 

 

 

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学内の食堂で期日前投票が行われていました(5月18日)

 

2022年5月17日火曜日

卒業生を筆頭著者とする論文が雑誌に受理 学部生の卒業研究でも学術的な成果に

 

卒業生が遊びに来てくれました。県内の中学校で理科を教えている菅原大暉さんです。2年生の学級担任を持っていて、なかなか忙しくなってきたようですが、楽しくやっているようです。

指導教員だった辻先生と一緒に
 

ブログでの紹介は2回目(1回目の様子はこちら)。たびたび大学に顔を出してくれています。

辻研究室に伺ったときは #骨格標本 の制作中でした。さっそく積極的な1年生が参加していました。

(豚足標本を見て)「どっちが右足?左足?」


さて、その菅原さん。

卒業研究の成果をまとめた論文が、査読付きの雑誌に受理されました(2022年2月)。日本霊長類学会発行の和文誌『霊長類研究』です。



菅原さんにコメントをお願いしたところ、遊びに来てくれたところなのに

「いいですよ!」

と快諾。その場でササッと書いてくれました。

 


  感想をひと言お願いします

大学生活の一番の思い出である卒業研究を、このような形で公に発表することができ、とても嬉しく思います。

辻先生には、学生時代の研究はもちろん、進路などのさまざまな面でサポートしていただき、感謝しかありません。

学生時代の菅原さん
 

  大学・学科の良かったところは何ですか?

石巻専修大学の生物科学科に進学して良かったと思うことは数えきれない程あります。

私は高校時代、物理と化学を主に勉強してきた身であり、まさか生物科学科に進学することになるとは予想もしていませんでした。

しかし、いざ身を投じてみると、今まで触れることのなかった「生物」の世界に魅了され、石巻の豊かな自然を教材のひとつとしながら、多様な知識を獲得することができました。

金華山のサルとシカ

  現在のお仕事について教えて下さい

学生時代は教職の勉強にも熱を入れて取り組み、現在は宮城県内の中学校教諭として理科を教えています。

今年度は、学級担任になったり、昨年度よりも多くの役割を担うことになったりと、息をつく暇もない生活が続いていますが、自分が頑張った分だけ生徒がそれに答えてくれるため、とてもやりがいがあり、奥の深い仕事だと感じています。

これからさらに経験を重ねていき、ひとりでも多くの生徒が、理科に関心を向けてくれるような授業を展開していけたらと思います。

辻研の骨格標本を、教育現場で実際に利用

  最後に、学生へのメッセージをお願いします

大学で学んだことは、いつ、どのような形で自分を支えてくれる存在になるか分かりません。

この先、使うことのない知識・技能の方が多いのは事実ですが、知識・技能の引き出しが多くて困ることはないということも事実だと思います。

学生の皆さんには、自分の将来の選択肢を広げるために、さまざまなことに関心をもち、それらに積極的に取り組んでみてほしいと思います。

 

コメントありがとうございました! 

手土産に、豚足の骨格標本をプレゼント(作り方はこちら )。帰り際には、次の日の授業で使うという花も持って帰っていました。

 

 

一緒に教員を目指した仲間たち

学生時代は、研究と同時並行で #教員採用試験(教採) の勉強にも取り組み、見事現役での合格を果たした菅原さん。

写真に写っている5名+1名の同期6名が教採に合格しています。左から、仙台市中学、宮城県中学、宮城県中学(現在は院生)、岩手県高校、宮城県中学で、教員として活躍しています(不在の1名も宮城県中学)。

卒業後も、自主ゼミである教職セミナーに顔を出して、教職志望の後輩のために協力してくれたりしています(写真はそのときの様子です)。

 



  指導教員だった辻准教授からもコメントを頂きました

教員採用試験と卒業研究の両立は大変だったと思いますが、計画的に行動し、どちらもきちんと結果を出しました。糞分析は結構面倒な作業なのですが、丁寧な仕事ぶりにはいつも感心していました。

菅原君の卒業研究は、「糞の内容物の分析から実際の採食内容を推測する」というもので、農作物被害を起こすサル、絶滅が心配される地域のサルの調査にも応用可能な仕事です。これから何度も引用される仕事になるでしょう。

学部生の卒業研究でも、一生懸命取り組めば、学術的な成果になります。彼の頑張りは、きっと後輩たちの刺激になるはずです。






 教職セミナー情報 

教職セミナーは、現在「教員採用試験直前対策講座」と「基礎講座」の2コマを実施中です。意欲的な1年生も顔を出してくれています。

学生自ら問題を出して解説

菅原さんは教職セミナーを立ち上げた1期生のメンバーなのですが、その精神を後輩が引き継いでいってくれています(今年度で3年目です)。

学年の隔てなく実施中

教職関係の記事については、#教員採用試験 をご覧下さい。

 

 

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