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2026年10月28日水曜日

金華山島の「シカの角切り」に11名が参加! 迫力の伝統行事を間近で体験

2026年10月4日、石巻市の離島、金華山島で恒例の「シカの角切り行事」がありました。

動物生態学研究室(辻大和教授)では、2023年からこの行事のお手伝いをしています。今年は骨格標本愛好会、昆虫行動学研究室(藤原愛弓講師)、助手の成田さんを加えた混成メンバー11名で参加しました。

 

角切行事は、島の一角にある施設で行われます。イベントの前日に、施設にシカを収容しておきます。シカの角はオスにしかないので、メスは作業中にリリースします。

一部のシカを角切場に追い出し、勢子(せこ)が列を作って進路をコントロールします。逃げた先に捕り手が十字をもって待ち構え、角めがけて投げつけます。

コントロールに失敗すると、シカが逆走してくるので危ない!気を付けて。

 


シカの角にロープが引っ掛かったら、施設の中央にある大きな柱を使ってシカ引き寄せ、タイミングをみて捕り手がタックルしてシカを押し倒します。会場は大歓声です。

シカが倒れこんだら数名で体を押さえて固定し、神社の方が専用のノコギリで角を切ります。

角切が終わったシカは、施設の外に運んでリリースします。今年は全部で8頭の角を切りました。


作業が終わって集合写真を撮りました。お誘いいただいた鹿友華角会のみなさん、黄金山神社のみなさん、ありがとうございました!



参加学生のコメント

これまでシカを遠い場所からでしか見てこなかったが、シカを抑える際に力強い生命力を感じた。勢子の方々も何年と活動しているが、それでも一頭捕まえるのにも骨が折れることを知った。シカと間近で対峙し、自然の力強さを身をもって体験できた、とても良い機会だった。

日本で2ヶ所でしかやられてない内の1つに、このように参加でき大変貴重な体験でした。鹿がすごい速度ですぐ隣を駆け抜けるため怖かったところもありましたが、角切行事中に自分にできる事はたくさんやれたのかなと思っております。鹿や哺乳類に興味がある人は間近で迫力のある鹿を体験できるため是非行ってみてほしいです。

 

金華山には卒研の調査で何度も訪れたことがありますが、角切行事は今回初めて参加しました。いつも遠目に見ていたシカたちが、駆けたり跳ねたりする様子を間近で見ることができました。捕り手の方の中には、ロープを使わずに素手で角に掴みかかろうとする方もいて、まるで格闘技さながら!その迫力に圧倒され通しの1日でした。


 

 

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  • 骨格標本愛好会 Instagram 骨格標本愛好会は、令和7年度石巻専修大学学生表彰において最優秀団体賞(文化部門)を受賞  

 

 

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#学生の声 #地域×大学 #動物生態学研究室 

#動物・植物コース #生物資源コース

生物科学科は、教育・研究内容を地域に還元する取り組みを積極的に行っています。 

 

 

2026年10月20日火曜日

【3年次・植物学実習】蔵王山は花の宝庫

 

6月20日(土)、21日(日)に3年次の植物学実習が行われました。

動物・植物コースだけでなく、自然科学コースや微生物・生命分子コースの学生も参加し、14名での実施となりました。

 

残念ながら2日目の日曜日は大雨で二口渓谷での実習は中止になってしまいましたが、1日目の蔵王山はお釜付近だけでなく御田の神湿原も刈田嶺神社の参道も駒草平も、近年稀に見る満開の花々で大変充実した植物観察実習にみんな大満足でした。


蔵王山の御田の神湿原
生態系を守るため木道の上を歩きます

鈴のようなサラサドウダン
(Enkianthus campanulatus)

萼がピンピンと目立つガクウラジロヨウラク
ウラジロヨウラクの変種です

携帯顕微鏡を使って
小さな小さな地衣類を観察
見えますか?



コバイケイソウ(Veratrum stamineum)が
こんなきれいに咲いているのは
この10年で初めてでした

チングルマの花(右)と雌しべが伸びた綿毛(左上)
名前の由来はこの綿毛から


オオシラビソ(Abies mariesii)には
大きな松ぼっくり(球果)が
クリスマスツリーのオーナメントに使われることも
オオシラビソはハイマツと並んで蔵王山の代表的な樹です


マイヅルソウ (Maianthemum dilatatum)

ベニバナイチヤクソウ
(Pyrola asarifolia subsp. incarnata)
これもツツジ科です

ズダヤクシュ (Tiarella polyphylla)
漢字では喘息薬種
ズダは喘息の方言で
喘息の薬として使われていました


砂礫の中で咲き誇る
コマクサ(Dicentra peregrina)


駒草平はコマクサの保全区域となっています



学生の感想

  • 蔵王という厳しい環境で生き抜くために様々に形質を変え、適応していき、それを目で見て感じることが出来た。
  • 場所が少し変わるだけで生育する植物の種類がこんなにも変わることに驚いた。
  • 実際に高山植物が生えている生育環境の中で観察できて、なぜその特徴を持つようになったのか考える良い経験になった。
  • 風が強いところの植物がどれも背が低く地を這うようだったのに対し、風が穏やかな湿原は比較的背が高い植物が多かった。植物が環境に合わせて形を変えていっているのを感じた。

 

  • とても寒冷な環境下で単独ではなく、様々な種と群落を作り生息しており、この厳しい環境で生き抜くためにお互いに協力し相互作用しながら生息しているのではないか。
  • 調べてみたら絶滅危惧種だった種が思っていた以上に多く、あの辺り一帯が保護区になっていることに納得した。
  • 普段あまり観察することのできない植物の自生地での姿を観察することができて興味深かった。
  • 野生のモウセンゴケを見れてすごく驚いた。 

  • 見た目がよく似ているウラジロヨウラクとガクウラジロヨウラクとヨウラクツツジのDNAの塩基配列にはどのような違いがあるのか研究してみたい。
  • ツツジ科の花がいっぱいあったが、種の判別が難しかった。

 
 
 

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 #実験・実習 #学生の声 #動物・植物コース

 

2026年10月9日金曜日

【3年次・動物学実習】組織を厚さ3 μmに 組織標本作製からRNA抽出までを体験

 

7月21日(火)、22日(水)の2日間、奈良英利教授(動物機能組織学)の担当で「動物学実習〜組織学〜」が実施されました。

今回の実習では、組織標本の作製からRNA抽出まで、実際に手を動かしながら基礎技術を体験しました。 

1日目の組織標本作製、2日目のRNA抽出の様子と、参加した学生の声をお届けします。 

 


1日目 組織標本作製実習

動物組織の標本作製は「切り出し→固定→脱水→包埋→薄切→染色」 という手順で行われます。

今回の実習では、組織を包埋してあるパラフィン(ロウのような物質)のブロックから、厚さ3 μmに切り出しプレパラートに貼り付ける実験と、既に貼り付けてある組織片に染色液で色をつける染色実験が行われました。



ニホンジカの骨格筋

最初にパラフィンを溶かす通称「脱パラ」という作業を行います。

キシレン、アルコールと順番に漬けていくことで、徐々にパラフィンが溶け、組織が水に馴染みやすくなります。染色液は水溶性ですので、この過程をいい加減にすると、染色液が組織の中に入っていきません。

 

「脱パラ」が終わったら染色です。

染色実験では、厚さ3μmに薄切されたニホンジカの筋肉組織が、あらかじめプレパラートに貼り付けてある状態からスタートしました。これはSAの大村 優翔くん(4年生)が準備してくれました。 

奈良研のスーパーエース
大村くんの日常の実験風景


今回は最も一般的な ヘマトキシリン-エオジン(H-E)染色を行いました。ヘマトキシリンで核を染色し、エオジンで細胞質を染めます。

しかし、それで終わりではありません。その後、脱水を行い、「透徹」という作業をします。これにより組織がよりクリアにはっきりと見えるようになります。もし、脱水がうまく行っていなければ透徹用のキシレンが白く濁り、最初からやり直しです。

 

そして最後に封入です。

ここまで頑張って作ったプレパラートを保護するためにカバーガラスを掛けて終了です。皆さん、せっかく染色したプレパラートですので、慎重に封入をしてくれました。観察は翌日です。

染色したプレパラートにカバーガラスをかけて封入する作業

田口育くん(左)、真剣そのもの
福田萌夏さん(右)の恐る恐るといった雰囲気
いいですねぇ〜 

はい、終了です
最初の無色透明のものと比べてみてください

 

染色では待ち時間が結構生じます。その間、同じ班の人に染色の作業は任せて「薄切」の体験です。

ミクロトームを軽やかに?
扱う及川美紀さんと見守る佐藤和歩さん

ミクロトームは数μm単位にスライスする機器
(いわば、超高精度なカンナ)

薄切なんて朝飯前の大村くん(右)に見られて(見つめられて)、
緊張気味に薄切を行う田口晃那さん(左から2番目)


この過程は完全手作業であり、いわゆる技術がものを言います。今どきのタッチパネルで自動的になどという甘い世界ではありません。みなさん四苦八苦しながらプレパラートを作ってくれました。

なお今日の染色実験のために大村くんはこれを40枚ほど準備してくれました。感謝です。



2日目 RNA抽出実習

昨今、なんでもキット化され、簡単な英語さえ読めれば(さらに日本語に訳してあれば)、動物の組織からRNAを取り出す作業は比較的簡単です(「如何に昨今のキットが優れているか」という意味)。ですが、それでは授業になりません。

 

今回はTrizolという試薬を使い、全てマニュアルで作業することに挑戦しました。

正確なピペット操作が求められ、さらに安全性を考慮に入れる必要があります。そうです、Trizolは劇物指定を受けた試薬です(さらに高価!)。この試薬をドバッと使えるのが少人数で実施する動物学実習の醍醐味です。皆が安全に実験できるよう厳重に注意を促した上、ゴム手袋を支給しました。

 

また今回は最後にRNAの純度を測定します。

RNA抽出は如何にピペットを上手に使えるかも重要になります。その結果、最終的に得られたものの純度が変わってきます。RNAの場合、吸光度(どれくらい光を吸収したか)の比率260/280が2.0前後なら純度は合格です。

次の行程を予習する?三宅穂波さん(手前)

通常キットを使ってRNA抽出を行っている
鈴木麻弥先生(右、宮城県食肉衛生検査所 所属)も
Trizol法を習得するために特別参加

 
レジュメを見ながら丁寧に作業をする橋本航くん


細かい過程は割愛しますが、最終的にみなさん吸光度260/280が1.9〜2.0の間となり、高純度のRNAを抽出することができました。

なお余談ですが、吸光度260/280の値が最も2.0に近かったのは、特別参加の鈴木麻弥先生でした。流石!



参加した学生の感想


青野夢生さん

一番難しかったのはミクロトームを使った切り出し(薄切)。先輩にコツを教えてもらっても中々うまく行かず、早くすると丸まってしまうし、ゆっくり過ぎると途中で刃が止まってしまうので、そのちょうど良い塩梅を見つけるのが難しかった。最終的にプレパラートに貼り付けられる1枚ができたのでよかった。

 

菅原実咲さん

組織標本の薄切は綺麗に薄く切るのは難しかったけど、うまく切れたので嬉しかった。RNAの抽出は純度が低く出たので(タンパク質やTrizol中のフェノールの混入が原因で起こる)、しっかり作業できるようになりたいと思った。



細胞生物学実習も実施!

3年次の動物学実習は、同じ日程で細胞生物学実習も行いました。ある物質が細胞や組織のどこに存在しているのかを可視化するために使われる「間接蛍光抗体法」を体験しました。

ゾウリムシの大核と小核が発光
 

野外実習も実施! 

7月30日には石巻市内の2カ所の森林での野外実習を実施しました。シカの生息密度の違いが森林に与える影響について理解することが目的です。

昨年度の様子 ↓↓↓


金華山のニホンジカ(撮影:高槻成紀氏)



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生物科学科では、生き物を観察するだけでなく、組織・細胞・遺伝子などさまざまなレベルから生命現象を学びます。



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#実験・実習 #動物・植物コース 

2026年9月21日月曜日

1年次の野外生物実習・動物編を実施! キャンパスで昆虫採集・種同定・スケッチ

 

6月6日(土)、1年次の「野外生物実習・動物編」を実施しました。

大学キャンパスをフィールドに、昆虫をはじめとする生き物を探して捕まえました。その後、実験室で、採集した生物の種を図鑑で調べ、スケッチするまでの一連の内容を行いました。

参加した1年生からは「大学構内にも意外とたくさんの生物が生息していることに驚いた」との声がありました。


まずは採集方法と注意点を確認

実習に先立ち、生き物を採集する際の注意点を確認。捕虫網と、昆虫等を入れる遠沈管、ジップロックを受け取った学生たちは、それぞれ生き物がいそうな場所へ向かいました。

藤原愛弓先生が注意点を説明

「鉄腕DASH」はご覧になったでしょうか?
藤原先生はミツバチの回に協力・出演中


キャンパスをフィールドに生き物を探す

今回は、大学構内の広大な芝生や桜並木のエリア、三角池の周囲を中心に採集を行いました。

学生たちは芝生の花に来ているチョウやガ、草むらに生息するバッタの仲間などを捕虫網で捕獲して、遠沈管や虫籠に注意深く入れていました。




生物撮影:遠藤柚樹さん

大学構内の生物は多種多様!
生物愛好会の遠藤柚樹さんによるフォトギャラリー


 

生物採集を行う学生たちの様子を紹介

どんなところに生き物がいるのでしょうか? 実際に水辺や草むらを探します。

ガの仲間を捕まえました

昆虫行動学研究室4年生の猪狩君が
昆虫の捕まえ方を後輩たちに指南中

水辺で大きなクロベンケイガニを捕獲しました!

草むらにも、バッタやトンボの仲間がいました


歩きながら水路の生き物も探してきます


 

近くにビオトープがあるため、イトトンボの仲間が沢山飛んでいました(ビオトープとは、生態系を再現して、生物が生息できるようにした場所のこと)。

曇り空ではありましたが、校庭では様々な生き物たちの姿がみられました。

 

学生たちは広い構内のあちこちで、一生懸命に生き物を探して採取していました。

 

野外調査後、参加者全員で集合写真を撮影しました

 

 

実験室で、種の同定やスケッチ

図鑑を見ながら、自分が捕まえた
生き物の種を同定していきます


先輩からのアドバイスを受けながら、
捕まえた生き物のスケッチを進めました



今回の実習を通して、学生たちは身近なキャンパスにも多様な生き物が生息していることを実感しました。

石巻専修大学・生物科学科では、1年次から実際の生き物に触れながら、生物科学を学ぶ実習を行っています。



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