2023年2月24日金曜日

研究内容を1枚のポスターに 卒業研究ポスターを展示しました

ポスターを前に、自身の研究について説明
「クモって、ほとんど下を向いて餌をまちぶせてるよね?」
「その理由を数学的に考えてみたんだけど・・・」


卒業研究ポスターを1号館の廊下に展示

今年度も残念ながら対面でのポスター発表会は中止になってしまいました。その代わりに「ポスター展示会」を実施。1号館の1階と3階の実験室前などに貼ってあります。

どなたでも、いつでも自由にご覧いただけます。在学生の皆さんは、ぜひ少し足を止めて見てみて下さい。

4年生は、卒業式の開始前や終了後にでも、ご家族の方をポスターのあるところに案内して、少し説明してみるのはいかがでしょうか。ポスターを前に記念撮影をするのも良いかも?

ポスター印刷中の奈良研のメンバー

それぞれに工夫が見られます

 

 

 

口頭発表会は専門家向け

生物科学科の卒業研究では、口頭発表とポスター発表を行っています。

学内で行われる口頭発表会は、他のコースも含めた教員をメインに、同級生・下級生など学内者に向けた発表です。説明があいまいだったり、どの部分に独自性があるのかハッキリ話さないと(優しさがある)鋭いツッコミが来ます。

ポスター発表会は一般の方向け

一方、ポスター発表会は学内だけではなく、ご家族や卒業生、一般の方々も対象としています。その分、いかに専門用語を使わずに研究内容を説明できるかが勝負です。

様々な立場の人に、正しく分かりやすく伝えるという、まさに社会人に必須のコミュニケーション能力を試す場となっています。

口頭発表の緊張した空気とは違い、和気あいあいと自由に質問ができたり、ご家族にとっては教員とも交流を深めることができる絶好の機会です。

 

 

【関連ブログ記事】


【口頭発表会のブログ記事】

令和4年度から、海洋生物・環境コース / 動物・植物コース / 微生物・生命分子コース / 自然科学コース の4コース体制に生まれ変わりました。



2023年2月22日水曜日

石巻市で行った野生動物の調査結果を地域の皆さんに報告しました

 

2/12(日)に、石巻市鮎川にある牡鹿半島ビジターセンターで、『おしか大学』というサイエンスカフェが開催され、本学科の4年生、猿渡あさひさんと阿部聡太君が発表しました。

 

今回のテーマは「石巻の動物と交通事故について考えよう」です。

石巻市は自然豊かな場所で、多くの野生動物が生息していますが、震災からの復興事業に伴う交通量の増加により、野生動物と車の衝突事故(ロードキル)も起きています。今回は、石巻市内で調査をしている二人に、最新の成果を紹介してもらいました。

 

 

トップバッターは猿渡さん。

彼女は、石巻市内で発生する鳥類のロードキルについて現状を報告しました。過去3年分のデータを整理した力作で、参加者は市内の交通事故の現実に真剣に耳を傾けていました。

「石巻市内のロードキル(野生動物の交通事故)の現状」

 

 

続いて阿部君。

彼は牡鹿ビジターセンターの近くにある清崎地区でニホンテンの生態学的な調査を行いました。各季節のテンの食べ物について、写真やビデオを交えながら紹介してくれました。

「牡鹿半島に生息するニホンテンの生態」

 

 

卒研発表会(動物コースの報告記事はこちら)を終えたばかりにもかかわらず、二人は分かりやすい資料を準備してくれました。いろいろな場所で、そしていろいろな年齢層の方に話をするのは、良い経験になったのではないでしょうか。

 
会場からは多くの質問が出ていました。自分が一生懸命取り組んだことを、他に人に知ってもらえるのって、嬉しいですよね。


 
 
本学は、地元石巻の研究機関として、今後も地域の生物学に関する情報を発信していきます。ご期待ください。

 

 

【関連ブログ記事】 #動物生態学研究室 #在学生

牡鹿半島ビジターセンターでの展示
卒業生の「キノコ佐藤」さんが活躍しています

 

 

2023年2月20日月曜日

2022年度 植物コース卒業研究発表会

2月7日(火)に植物コース(今の1年生から動物・植物コースに拡充)の卒業研究発表会が行われました。


教員や4年生だけでなく、来年の参考にと真剣に聞く3年生、来年度の研究室選びの参考にしようとわくわくしてる2年生など、60名以上の参加となりました。


発表タイトルは以下の通りです。

・石巻専修大学演習林におけるスギ林の林分構造
・宮城県石巻市牧山の植物相調査
 

・花卉の品種改良に向けたシロイヌナズナの変異遺伝子の検討

・ヒゲカビpil変異株およびcol変異株の有性生殖

・石巻専修大学演習林におけるマダケとハチクの識別


・ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの共存:2種の競争モデルによる数理的解析
・日本に生育する外来コマツナギ(マメ科)の由来の推定 〜中国産Indigofera bungeana complexとの比較〜
・ヒゲカビの胞子発芽における活性酸素種/活性窒素種
・カツラの葉の表裏面にみられる撥水性の検証
・マメ科ハギ属ビッチュウヤマハギとケハギの種子発達過程の比較
 

・ヒゲカビの矮性変異株におけるATP産生とアルコール発酵
・牡鹿半島清崎の野生テンの散布する種子の構成
 

・QGISを用いた植物分布図の作成
・海浜植物ハマヒナノウスツボ(ゴマノハグサ科)の種皮形態

卒業研究は大学生活の集大成。発表時間は15分でも、この1年間、どれだけ頭と身体を使って研究してきたのかが伝わってきます。悔いのない発表ができたでしょうか。

皆さん、おつかれさまでした!



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【関連ブログ記事】 #卒業研究 #動物・植物コース



2023年2月17日金曜日

「深海ナイト水族館」でレクチャー 深海生物の標本展示も

 

2月25日(土)、仙台うみの杜水族館にて「深海ナイト水族館2023」が開催されます。

イベントでは「石巻専修大学コラボコーナー」があり、鈴木准教授(地域水産利用学研究室)が出演します。

深海生物の標本展示や、深海魚についてのレクチャーを実施予定。宝の山である深海魚の食への応用や、深海魚からプラスチックを作るという卒業研究について紹介します。

 

 深海ナイト水族館2023のページはこちら リンク切れ

(仙台うみの杜水族館)


ココノホシギンザメ(紹介記事はこちら

 

深海ナイト水族館では、石巻の定置網に入ったリュウグウノツカイの冷凍標本展示や、国内初確認のマサモリチョウチンアンコウの標本が特別公開されるそうです。

 

 

テレビ出演予定

2月28日(火)の ミヤギ news every.(ミヤギテレビ)に「深海ナイト水族館」関連で鈴木准教授が出演予定です。

 

 

【大学ホームページ関連記事】 3月2日追記

学生も説明役として参加(大学HPより)

 

【関連ブログ記事】  #地域水産利用学研究室 #地域×大学

 

#深海魚の紹介


2023年2月15日水曜日

卒業研究発表会(動物コース)

2月8日(水)に動物コースの卒業研究発表会が行われました(今の1年生から動物・植物コースに拡充)。

学部生、大学院生、教職員80名以上が参加し、4年生の研究成果に聞き入っていました。

 

本年度の動物コースの4年生19名はそれぞれ一年間の成果を堂々と発表し、質問にも的確に答えていました。それぞれの研究室で、鍛えられたのがよくわかりました。

 

先生からの鋭い質問はやっぱり緊張します…。

 


質問時間には、会場の学部生からたくさん手が上がりました。

3年生は、来年の自分の姿を想像しながら発表会を聞いてくださいね。

そして1、2年生は、先輩たちの発表を聞いて、自分がやりたい研究ができるラボを探す参考にしてください。



 発表タイトル(一部) 

  • 石巻市における鳥類のロードキルについて 
  • ヒゲカビと粘菌は競争するか共生するか
  • ゾウリムシはシストをつくるのか?
  • トヤケ森山に侵入したニホンジカ(Cervus nippon)の現状
  • The Effects of Reactive Oxygen Species on C2C12 myoblasts
  • ゾウリムシにはエサ嗜好性があるのか?
  • 宮城県石巻市に生息するハクビシンの食性 
  • 宮城県石巻市におけるホンドテンの食性の長期変異
  • 細胞性粘菌の嫌気的培養条件下での栄養要求性の検討
  • オニグルミに対するげっ歯類の応答と季節変化
  • 期間の運動による筋肥大への影響 

  • 短期間の運動が脂質代謝に与える影響 
  • 福島県のイノシシ (Sus scrofa) の胃内容物分析
  • ニホンジカの死体を利用する動物相とその季節変化  
 
  • ニホンジカの進出を止める防衛戦 北上川
  • 水田土壌から単離された細胞性粘菌の特徴
  • ゾウリムシの大核と小核に特異的な抗原の解析
  • クモの巣形と頭の向き:採餌行動の数理モデルによる解析 



発表が終わって、集合写真をパチリ。お疲れさま!!

 

みなさん、卒業研究で学んだ「論理的な思考力」「問題解決能力」そして「仕事の段取り」を、社会で役立ててください!

 

 

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【関連ブログ記事】 #卒業研究 #動物・植物コース


 

 

2023年2月9日木曜日

卒業研究の成果を発表 海洋生物コースの卒研発表会が実施されました

 

2月の6日(月)から8日(水)にかけて、「2022年度 生物科学科 卒業研究発表会」が行われました。

初日は海洋生物コース(今の1年生から海洋生物・環境コースに拡充)。

 

 

発表タイトルを見てみると、イルカ、ペンギン、エビ、ヒラメ、アサリ、ミズクラゲ、クロベンケイガニ、ベントスといったように、研究対象がとても多彩であることが分かります。

また、キーワードを拾ってみても、集団遺伝学、生体防御活性、DNA解析、マイクロプラスチック、セルラーゼ活性、遺伝的アルゴリズムなどなど、研究手法や着目点も様々です。


 卒業研究タイトル 

  • 食用菊花弁の熱水抽出液は抗酸化活性を示す!
  • コメツキガニの集団遺伝的研究:北海道・青森集団の起源
  • マダイ稚魚を用いた輪くぐり実験―輪の色や形の違い、個体による覚えの良し悪し―
  • 梅酢には魚類の生体防御活性を高める物質が含まれている!?
  • 魚のスレを科学する―苦い経験は釣り針回避行動につながる―
  • アルテミア 休眠卵の孵化に及ぼす餌料植物プランクトンの影響

生物好きが伝わるプレゼンが多くありました

  • 宮城県と福島県の干潟に生息するイトゴカイ科多毛類のDNA解析
  • クロベンケイガニは痛みを感じるのか:熱ショックによる速やかな学習の検討
  • 石巻専修大学遊水池付近におけるコエビ下目数種の出現状況
  • 異なる背景色におけるヒラメ若魚の餌色選択性
  • 飼育環境下のハンドウイルカが発する鳴音の解析
  • ペンギン4種の鳴音の解析


  • 3産地の市販アサリにおけるマイクロプラスチック含有量
  • 音刺激に反応する淡水魚の行動の変化
  • 海洋中層魚の耳石を用いた年齢推定の試み
  • スギ花粉を摂食する動物プランクトンについて
  • ミズクラゲポリプの遊離刺胞細胞に関する研究
  • 干潟に生息するベントスのセルラーゼ活性

大教室で実施 オンラインでも配信しました
 

  • 追波湾におけるマイクロプラスチックの鉛直分布について
  • ミズクラゲポリプの変態誘導と温度の関係
  • SIRSモデルを用いた新型コロナエンデミック期の解析
  • アルテミア ノープリウス幼生はいつから餌を食べられるようになるか
  • 遺伝的アルゴリズムを用いた生物適応のモデル解析の試み
  • バニラの味や香りはギンザケの摂食行動を刺激するか?


自分で考えて、失敗を繰り返して、先生にダメだしされて?苦労した経験は、必ず今後の糧となるでしょう。

少し休んで、卒業研究ポスターの作成を頑張りましょう(A0サイズ、17日に印刷)。

 

卒業式は3月20日(月)

卒業式は正式には学位記授与式と言って、生物科学科の卒業生には【学士(理学)】が授与されます。また、成績優秀者に川島記念学術賞が贈られます。


 

最後は発表者とコースの教員で記念撮影!


皆さん、お疲れ様でした!



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