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2026年7月10日金曜日

深海魚を未来の資源に? 仙台うみの杜水族館「深海ナイト水族館」に出展

来場者に説明する鈴木先生
(掲載許可確認済)
 

生物の可能性を、社会へ。 

2027年4月、生物科学科に「生物資源コース」が誕生します。

生物資源コースでは、海洋生物・昆虫・植物・微生物などを「社会に活かす」方法を学びます。未利用魚の活用や食品開発など、地域産業につながる研究にも取り組みます。 

 

深海魚の透明骨格標本

 

深海魚がプラスチックや新素材に?

今回は、生物資源コースの特徴のひとつである「生物資源の有効利用」についての取り組みを紹介します。

地域水産利用学研究室(鈴木英勝教授)は、市場価値が付かず廃棄されてしまう未利用魚「インディーズフィッシュ」を新たな資源として活用する研究を行っています。

3月7日(土)、仙台うみの杜水族館で開催された「深海ナイト水族館」に出展しました。2021年から6年連続、継続的に出展しています。

 

三陸沖は「世界三大漁場」のひとつ。

そこで漁獲される深海魚や未利用魚について解説するパネル展示に加え、深海魚の透明骨格標本や深海魚から作ったプラスチック・ブロック資材の試作品の展示を行いました。

研究室の学生5名が解説役を務めました

ペンギンコスチュームでイベントを盛り上げ!

約800名が来場し、終始にぎわっていました(主催者発表)
会場には卒業生の姿も見られました

毎年恒例の無料ガチャガチャも実施。長い行列ができていました。

小魚の透明骨格標本や、アニサキスストラップ、透明骨格標本ペンなどの変わり種が景品です。深海魚に限らず、海洋生物の魅力を持つ「入口」になればと思います。


世にも珍しい透明骨格標本ペン(手前)
奥はアニサキスペン


生物科学科の卒業生が「深海ナイト水族館」を紹介(昨年度のもの)

ミヤテレ「OH!バンデス」のコーナー【うみの杜にっき】では、本学の卒業生で仙台うみの杜水族館の飼育員として働く佐藤光優さんが出演。約8分間、たっぷりと深海魚の魅力を紹介しています。

 


参加学生の声

  • 岡 亮佑 さん
    たくさんの方々と交流することができました。今年は昨年よりも多くの来場者が訪れ、大変励みとなりました。また、夜の水族館という特別な空間の中で活動できたことも印象深く、貴重な経験になりました。
  • 千葉 広大 さん
    未利用魚の活用法を、多くの人に伝えることができたました。準備した透明骨格標本のペンやアニサキスストラップのガチャガチャも人気で、とても嬉しかったです。
左から、淀川さん、千葉さん、岡さん、
鈴木先生、吉田さん、佐々木さん



【リンク】

 

【関連ブログ記事】 

#地域×大学 #学生の声

#地域水産利用学研究室 #海洋生物・環境コース #生物資源コース

  

2026年6月16日火曜日

海洋生物ラボの生き物たち (2) ~ ヒメタツ ~

1号館1階にある「海洋生物ウェットラボ」は、研究に用いる生物を飼育・維持する場です。

前回はミズクラゲと海産等脚類を紹介。 今回は「ヒメタツ」を大学院生の畠山さん(2025年度時点)に紹介してもらいました。

学会の懇親会で談笑する畠山さん(右)
そのときのブログ記事はこちら


今回紹介する生き物は、タツノオトシゴの仲間「ヒメタツ」です。

ヒメタツは2017年に新種として登録されたタツノオトシゴの仲間で、学名はHippocampus haemaといいます。大型で15 cm以上になるクロウミウマなどとくらべると小型で、最大でも10 cm程度の大きさにしかなりません。

ウェットラボではこのヒメタツの繁殖と、ヒメタツ稚魚を健全に成長させるために飼育実験を行っています。

現在飼育しているヒメタツは宮城県で採取されたもので、5月に70匹以上の赤ちゃんを出産しました。タツノオトシゴはメスがオスの育児嚢(卵から稚魚まで成長させる袋状の構造)に卵を産み付け、オスが卵を孵化するまで抱えます。

 

ヒメタツの出産シーン

 

飼育に関しては、仙台うみの杜水族館で飼育員をされている石巻専修大学OGの佐藤光優さんから、餌の栄養強化の仕方やヒメタツが繁殖行動を行えるような水槽の形状など、非常にためになるご指導をいただきました。



小型のヒメタツは大型のタツノオトシゴの仲間と比べて、生まれる稚魚のサイズが大きく、生まれた直後から着底(尻尾で何かに巻き付くこと)します。初期餌料には休眠卵から孵化させたアルテミア幼生を与えました。

稚魚の飼育は比較的簡単でしたが、稚魚が成長するにつれて餌をアルテミア幼生からより大きなイサザアミ(アミ類)へと餌を変えていかなくてはいけません。

生きたイサザアミを常時確保することは難しいので、基本的には冷凍のイサザアミを代用しますが、ヒメタツは動くものにしか反応しないため、冷凍イサザアミを食べてもらう一工夫として、アルテミア幼生も同時に与えました。

冷凍イサザアミは水槽の水をひどく汚してしまうのでろ過装置を使いたいところですが、そうするとアルテミア幼生までが吸われてしまいます。そのため、良い餌環境を保つのに頻繁に水替えを行わねばならず、安定してヒメタツを成長させるには労力とともに根気と愛情が必要でした。

仙台うみの杜水族館にて
 

そんなウェットラボで生まれたヒメタツも、親とほぼ同じ大きさになりました。次の世代の繁殖を目指してこれからも奮闘していきます!

また、仙台うみの杜水族館さんでもウェットラボで生まれたヒメタツ達が展示されているので、ぜひ足をお運びください!!



【リンク】


【関連ブログ記事】

#ISU生物図鑑 #海洋生物・環境コース #大学院


2026年6月8日月曜日

生物の可能性を、社会へ。2027年4月「生物資源コース」誕生!

 

 

深海魚が未来の資源になる。

ミツバチが地域環境を支える。

生物の可能性を、人と社会のために。 

 

2027年4月、生物科学科に新たに「生物資源コース」が誕生します。学科定員は現在の91名から130名に増員。5コース体制となります。 

  • 海洋生物・環境コース
  • 動物・植物コース
  • 微生物・生命分子コース
  • 生物資源コース
  • 自然科学コース 

 


 


生物資源コースはどんなコース? 

生物資源とは、海洋生物や昆虫、植物、微生物など、人の暮らしに活かすことのできる生物由来の資源のこと。

生物資源コースでは、未利用魚・ミツバチ・水産業などを題材に、生物の可能性を社会に活かす方法について学びます。さらに、生物生産システムの効率化やスマート化をとおして、地域産業の創出と持続的な成長に挑戦します。

将来は、食品関連分野の加工・流通・開発・販売や、資源管理を担う公的機関など、多様な進路をめざします。 

 

 

今回は、生物資源コースでの「学びの特徴」が分かる3つの研究室を紹介します。

 

研究室 Pick up 1

昆虫行動学研究室(藤原 愛弓 講師)

 

ミツバチがつなぐ人と自然

身近な昆虫の恵みから地域環境を考える

ミツバチは、野生動物や作物の実りを支える花粉媒介者であり、ハチミツやミツロウなどの恵みをもたらし、私たちの暮らしにとっても欠かせない昆虫です。

撮影:遠藤柚樹さん(生物科学科2年)

昆虫行動学研究室では、大学構内でニホンミツバチとセイヨウミツバチを飼育し、その行動や生態を詳しく調べるとともに、蜂の生産物の特性と利用について五感を使って体験的に学びます。

養蜂を支える地域の自然環境や身近な昆虫たちにも目を向けながら、持続可能な養蜂や地域の自然資源を活かす方法について総合的に考えていきます。

 

主な科目:昆虫学、多様性生物学 

主な卒業研究:天敵オオスズメバチに対するニホンミツバチの防衛行動

 

【リンク:探究百科GATEWAY】


 

研究室 Pick up 2

地域水産利用学研究室(鈴木 英勝 教授) 

 

未利用魚や深海魚などの市場価値が低い生物を

人々の生活に役立つ「資源」へ

漁獲される魚には、市場価値が付かず廃棄されてしまうことが多くあります。地域水産利用学研究室では、それらの未利用魚や深海魚の生物特性を調査し、生物資源として応用する研究を行っています。

食品としての利用だけではなく、健康のためのサプリメントや自然界で分解される環境にやさしいプラスチックシート、そして建築用のブロック資材などへの応用方法も探っています。

今後も市場価値が低い生物たちに焦点を当て、人々の生活に役立つ「資源」としての活用を考えていきます。

 

主な科目: 海洋生物利用学、水族寄生生物学

主な卒業研究:深海魚中に含まれる有用成分の抽出と定量

 

【リンク:探究百科GATEWAY】




研究室 Pick up 3

漁業生産システム学研究室(渡邊 一仁 准教授) 

 

「サステナブルな漁業」をデザインする 

水産都市・石巻を舞台に、国内外の生産技術の変遷から、資源管理、流通・加工まで、漁業・養殖業の生産システムを体系的に学びます。

 

さらに、SDGsや気候変動、スマート水産業など、現代の水産業が直面する課題を探究します。伝統的な知見と先端技術の融合を通じて、持続可能な資源循環社会の実現をめざします。

主な科目:ライフサイクルアセスメント概論、漁業生産システム学

主な卒業研究:持続可能な漁業の実現に向けた生産システム解析 

 

【リンク:探究百科GATEWAY】


 
 
 

新しい大学案内を見る

(デジタルパンフレット)

 

 

生物科学科をもっと知る

 

 




2026年5月19日火曜日

【生物科学科 新入生レポート4】トークテーマトランプで交流会「いろいろな人と話せて楽しかった」

4月23日(木)、フレッシャーズセミナーAの時間で、新入生同士や教員との親交を深めるためのアイスブレイクを行いました。

 

話しやすい雰囲気作りに一役買ったのがトークテーマトランプ。

カードには「おすすめランチスポットは?」「『推し』いる?」「これから勉強してみたいことは?」などのお題が書かれていて、そのテーマをきっかけに会話を広げていきます。 

初対面でも自然に話しやすくなり、会場は終始にぎやかな雰囲気に包まれていました。今後も友人の輪が広がりそうです。


準備や当日の司会進行は
「クラス委員」の学生たちが務めました

ランダムに班を分けて交流会スタート!


 

会場となった学生ホールには
「貝殻標本ミュージアム」があります

最近、海洋ベントス学研究室の学生が
見やすくなるようリニューアルを行いました
 

最初は緊張しながらも、
だんだんと打ち解けていく様子が見られました

無茶ぶりなお題もあって、自然と笑顔に
 

教員も参加して、新入生との交流を楽しみました


実験などをサポートする非常勤助手も参加


 

参加した学生の声

  • 人と話すのは苦手だけど、お題が用意されていたから話しやすかった。
  • 知らない人と話すのは緊張する性格だけど、みんな楽しみたいって感じが出ててすごく楽しかったです。
  • 今まで話したことのない人と会話をする事になって最初は緊張しましたが、皆さん話しやすい人ばかりで皆の意外な一面も知れてとても楽しかったです。

  • 様々なところから来た人たちが、自分と共感できる回答をしていたり、とある人がギャグに走って笑ったりと楽しいひとときになりました。もっと交流を増やしてより多くの人と仲良くなりたいなと思いました。
  • いつも男子と女子で固まりがちだったので、ランダムにいろんな人と話せて楽しかったです。意外に話してみるとイメージと全然違う人もいて面白かったです。

  • 様々な人と話し、仲良くなるきっかけをもらえた。今後は、今までより話しかけやすい雰囲気になると思うので良かった。
  • 色んな話をできて、笑うことができたので良かったです。またこういう機会があったら良いなと思います。
  • クラス委員:少しバタバタしてしまったがなんとか進行できてよかった。想定していたよりどの班も盛り上がっていて、これからの学校生活につながればなと思った。

 

今回の交流会をきっかけに、新しい友人関係も広がったようです。

これからの授業やグループ活動、フィールドワークなどでも、今回できた「つながり」が生かされていきそうです。

 

 

【リンク】 

 

【関連ブログ記事】 #学生の声#動画

 

2025年11月10日月曜日

1年次の野外生物実習(動物)を実施! 昆虫採集・動物の痕跡探索

 

6月7日(土)に、野外生物実習を行いました。1年生の3つの実習のうち、今回は最終回となる動物の実習です。

本年度は新たに昆虫の専門家の藤原先生が着任されたこともあり、昨年度までと趣向を変えて、大学近隣で昆虫採集をするグループと、大学演習林で動物の痕跡を探すグループの2つに分かれて活動しました。

参加した1年生からは「大学にいる生物やその周辺の生態系などが知れて、身近な環境にも多様な生き物が生息していることを実感できました」との声がありました。

 


昆虫採集 大学近隣にて

水生生物&昆虫採集を行う班の学生たちの様子を紹介します。

まずは水生生物の採取のため、数名の教員の引率のもと、大学キャンパスから道路一本をまたいだ田んぼへと徒歩で向かいました。

学生たちはどんなところに生き物がいそうか?と考えながら、配布されたスポイトで田んぼの水を採取していきます。

水生生物がいそうな場所を探す学生たち

スポイトで採取した水を光に透かしつつ、目で見て観察しても、なかなか生き物は見つからないようです。

大学の実験室に戻って顕微鏡で注意深く観察すれば、ミクロサイズの水生生物が見つかるかもしれません。

田んぼの畔(あぜ)に並んで、スポイトで水を採取

 

さて、田んぼの水の採取が終わったら、続いて大学構内に移動して昆虫採集です。

今回は主に、大学構内の広大な芝生や桜並木のエリアを中心に昆虫採取を行いました。捕虫網と昆虫を入れる遠沈管、熱中症予防のための塩タブレットを配布した後、学生たちはそれぞれ昆虫がいそうな場所に移動していきました。

石巻専修大学の構内の、サクラの並木と芝生
芝生にはシロツメクサなどの草本が開花

学生たちは芝生の花に来ているチョウやガ、甲虫、アブやハチの仲間などを捕虫網で捕獲して、遠沈管や虫籠に注意深く入れていました。芝生にはそろそろバッタの仲間がたくさん出てきているのでは?と期待していたのですが、まだ本格的な発生時期には少し早かったようです。

昆虫採取に挑む学生たち
遠沈管の中には採取した昆虫が
 

シジミチョウの仲間をゲット
 

昆虫採集自体が久しぶりの学生もいたようで、童心にかえったかのように一生懸命に虫を追いかけて捕まえている姿が印象的でした。

学内のツツジにとまっていた甲虫
(ハナムグリの仲間)




動物の痕跡探索 大学演習林にて

大学から歩いて5分の場所に、演習林があります。

 

本学の学生が卒業研究で出入りしている森林で、規模が小さい割に多様な動物が暮らしています。この演習林を散策してみることにしました。

  

4年生の宍戸君が、卒業研究で調べているタヌキとアナグマのタメ糞場について解説中です。
「タヌキは決まった場所でいろいろな個体が糞をして、コミュニケーションしているらしいよ」



同じく4年生の岩渕君は演習林で行っているシカの調査について1年生に話しをします。

「演習林には最近外からシカが入り込んできて、アオキなどの植物を食べてます」多数の学生相手にしゃべるのが初めてなので、少々緊張気味…。



「フィールドワークは初めて」という1年生も多く、クモの巣を払って歩きながらの実習に興味津々でした。



シロダモの枝に、小鳥の巣が作られていました(卵はありませんでした)。草をきれいに織り合わせた、見事な出来栄えです。




ハクビシンの糞です。サクランボをたくさん食べるので、白いタネがたくさん出てきます。


昆虫採集のグループと合流しました。採集した虫をみんなで見せ合います。



昼食後にはPC室に移動して、センサーカメラでとらえた動物を確認することに。「どんな動物がいるんだろう…?」



岩渕君と宍戸君が撮影したお宝映像を大放出します。

ニホンジカ


ニホンカモシカ



ニホンアナグマ



タヌキ



【関連ブログ記事】

#実験・実習 

1年次の野外生物実習では、全員が「海洋生物系・動物系・植物系」3つの実習に参加します。