2023年9月29日金曜日

9月の記事まとめ 前期アクセスランキングTOP10付き

教員採用試験の2次対策での一枚

研究情報(アナグマ、深海魚、水中ドローン)、ベントス観察会、1年生の時間割紹介などについての記事をアップしました。前期アクセスランキングTOP10も合わせてご覧ください。

 

本学の大学祭である石鳳祭(せきほうさい)の情報が公開されています。

今年は、お笑い芸人「四千頭身」「ちゃんぴおんず」、アイドル 「EMPATHY」などのライブがあります。理工学部では、科学の面白さを伝えるサイエンスフェス「知の玉手箱」を開催します!ぜひお越しください。


大学ホームページでは、学内の20ヶ所をぐるっと見渡すことができる「360°キャンパスツアー」が公開されました。



   記事をまとめたページはこちら(タグごと、月ごとで記事をピックアップしています)



10月7日()8日()は石鳳祭!(せきほうさい)

 

理工学部3学科によるサイエンスフェス

「知の玉手箱」も同時開催!

 

昨年度の様子はこちら




オープンキャンパスへのご来場、ありがとうございました!

今年最後のオープンキャンパスを実施(9月3日)

細胞性粘菌の面白さを語る阿部知顕教授
(分子発生学研究室)


透明骨格標本を前に、
研究内容について説明する角田教授
(マリンエコバイオ研究室)

クラゲの標本も展示

「海洋生物ラボ」完成 ニュース専修2023年9月号


オープンキャンパス当日の様子はこちら(初回分)


WEBオープンキャンパスはこちら




2023年度 前期アクセスランキングTOP10


1位


2位


3位

 

4位

 

5位

 

6位

 

7位

 

8位

 

9位

 

10位




(大学HPへ)

学内の20ヶ所を360°見ることができます
(学科関連では標本展示室と海洋ベントス学研究室を公開)

2023年9月27日水曜日

アナグマの食べものを調べる 卒業生を筆頭著者とする論文が学術誌に掲載されました

本学の卒業生ならびに大学院生を著者とする論文が、日本哺乳類学会の英文誌Mammal Study(電子版)に公開されました。 


論文はこちら

Yuki Shikama, Taichi Araki, Tomohito Ito, Yamato Tsuji,

Dietary Habits of Japanese Badgers (Meles anakuma) in Northern Japan: Relationship with Food Availability, Mammal Study, 48(4): (2023).

筆頭著者の四釜君
 

本学科を令和4年3月に卒業した四釜佑規君は、本学の演習林(トヤケ森山の一部)で採集したニホンアナグマ Meles anakuma の糞の内容物を分析しました。

卒業後も大学を訪問して分析を続け、2年間で169個の糞サンプルを分析してくれました。これだけ長期の食物データを評価した事例は過去になく、野生のアナグマの食性として非常に価値の高い情報と言えます。

二ホンアナグマ (Meles anakuma)
富山市ファミリーパークにて撮影


共著者の荒木太一君(卒業生)

伊藤友仁君(大学院生)

 

石巻のアナグマの食物は、①ミミズ、②昆虫類、③果実 で構成されていました。

①と③は通年高い割合を示したのに対し、②は春と夏に高くなりました。興味深いことに、食物の構成は年ごとに変化しました。2021年の秋には、果物の割合は2020年よりも高かったのに対し、節足動物とミミズの割合は逆の傾向を示しました。

年による食物の違いは、後述する果物の現存量の年ごとの違いよって生じると考えられます。

 


アナグマの食性の月変化と年変化(平均値のみを示す)
年による違いにご注目
 

食物の分析と並行して、アナグマの食物となるミミズ、果実、昆虫類を演習林で採集し、個体数や現存量の月変化を調べました。この調査には、大学院生の伊藤友仁君と卒業生の荒木太一君にお手伝いいただきました。 

 

 

アナグマと食物と主要食物の現存量の間には、あまり関連はありませんでした。  

私たちの結論は「二ホンアナグマは好きなものが大体決まっていて、他の食料資源が利用可能であってもあまりそちらにシフトしない。しかし年による食物環境の変化に対しては、多少は応答する」というものです。

同所的に生息するテンやハクビシンが、ちょっとした食物環境の変化に敏感に反応するのに比べ、アナグマは「のんびり屋さん」なのかもしれません。


四釜君からメッセージが届きました。 #学生の声
アナグマの糞を分析する四釜君
【卒業研究を通して学んだこと】一つの物事を、他の人と協力しつつも自分一人で最後まで成し遂げるということの大変さと、その面白さです。 
【後輩へのメッセージ】自分のやりたいことを続けていけばちゃんと結果が出る。だから自分の学びたいものをしっかり学んで悔いのない学生生活を送ってほしい。
 
 

1年間の卒業研究でも、一生懸命取り組めば多くの人が読んでくれる出版物になります。

彼らの頑張りは、本学の後輩たちにも良い刺激となるでしょう。皆さん、おめでとう!!

 

 

 

【関連ブログ記事】 身近な自然の「生物のつながり」を知る

#動物生態学研究室  #動物・植物コース

 

【関連リンク】 #メディア掲載

 

2023年9月22日金曜日

卒業研究進行中 アナゴで町おこし & 深海魚でフィルム作成

 

水産資源の食産業への応用などについての研究を行っている地域水産利用学研究室(鈴木英勝准教授)におじゃましました。

所属している4年生は2名。どのような研究を行っているのでしょうか。その様子について、学生からコメントしてもらいました。#学生の声



アナゴで町おこし 

 

松本 望 さん

アナゴを用いて町おこしをするにあたって、科学的知見の収集をしています。

経月的にアナゴの脂質、鮮度、色味、旨味、調理前後の硬さの変化などを調べ、他の産地との差別化を明らかにすることを目的としています。

 

アナゴの部位別の硬さや
油の含有量について調べています
補足 「石巻のアナゴ」は、実は全国有数の水揚げ量を誇ります。市町村別では全国1位だったことも!(2018年) 鈴木研では、アナゴを石巻の名物として定着させようと、科学的な側面から研究に取り組んでいます。



深海魚でフィルム作成

 

石山 未羽 さん

昨年は深海魚から抽出したゼラチンと寒天からなる可食性フィルムの作成を行いました。

今年の研究では、昨年使用した寒天を別の海藻成分(アルギン酸、カラギーナン)に変換し、昨年より性能(硬さ、伸び、耐水性)がアップした可食性フィルムの作成に挑戦しています。

 

試作中のフィルム



ふたりは食環境学科の学生です
(食環境学科は、令和4年度に生物科学科と統合)

 

 

【関連ブログ記事】

#地域水産利用学研究室 #海洋生物・環境コース 

 

 生物科学科21研究室の一覧はこちら

 

2023年9月19日火曜日

自然科学コースの1年生に、前期の時間割を聞いてみた(カリキュラム3つのポイント)

 

1年生はどんな時間割・スケジュールで勉強をしているのでしょうか。 今回は、自然科学コースの学生に前期の時間割を聞いてみました(一例です)。

1コマは90分授業で、1限開始時間は仙台などから来る学生を考慮して「9:40」と少し遅めなのが本学の特徴です。


 

高校生の方からしたら「あれ?なんかスカスカ…」と思われるかもしれません。大学の「単位」には予習・復習時間が含まれています(授業以外の勉強が必要!)。

勉強時間を確保するためにも、1年間でこれ以上取ってはいけないという単位数が決まっています。空きコマを有効活用することが大学生の腕の見せ所なのです。

 

自然に囲まれたキャンパス
 

 基礎生物学  などの青い色が塗ってある科目は必修科目です(卒業までに必ず合格しなければいけない科目 ※60点以上が合格)。

1年生のうちは、サイエンスの基礎を学びながら、教養を深めていきます。2年次以降に、生物系の専門科目が増えてくる形になります。実験も2年次からスタートします。コースによって取るべき科目が異なりますが、自由に選択はできます。

 

今回時間割を聞いたのは、教職を取っている自然科学コースの学生です。

上の時間割内には表記していませんが、木曜の4限5限には #教員採用試験 に向けた自主ゼミ「教職セミナー」が入っています(隔週程度で実施)。後期になると、教職系の科目があります(教育原理、教育心理学)。

「教職セミナー」の様子

 

 

特に1年次のカリキュラムについて、次の3つのポイントを説明します。

  • サイエンスの基礎をしっかりと学ぶ
  • 専門科目だけではなく、教養を深める
  • 1年次からの実習で、実践的に生物科学を学ぶ



サイエンスの基礎をしっかりと学ぶ

 

中学・高校の内容を確認しながら「大学での学び」を知る

基礎生物学基礎化学基礎物理学、および基礎数学では、必ずしも高校での履修(理解)を前提とせず、中学・高校の内容を確認しながら、サイエンスの基礎事項をしっかりと学んでいきます。

生物科学基礎演習は習熟度によって履修者を決定します。少人数にクラスを分けて徹底的にバイオサイエンスの基礎教育を行っています。情報活用法ではパソコンスキルの基礎を学びます。 

 


根本から考えることをとおして「考える力」を養う

生物科学科は普通科出身の学生だけではなく、工業高校、農業高校、商業高校、さらに通信制などバックグラウンドが多様です。

高校では暗記に頼りがちかもしれませんが(暗記も必要)、大学では、習った内容を学び直しつつイチから理解していきます。それにより、大きな成長を遂げる学生が多くいます。 

たとえば、基礎数学の授業。

「計算はできるから大丈夫」では、いつかつまずく可能性があります。算数なら、分数で割るとはどういう意味でしょうか?中学数学なら、移項するときなぜ符号を変えるのでしょうか?

計算はできても、実はちゃんと説明できないことは多いはずです。

 

これは極端な例ですが、簡単に見えることでも根本から考え、イチから学び直すことをとおして、「サイエンスを学ぶ姿勢」を身に付けていきます。

前期の フレッシュマンセミナーA では、
教員21名からの研究紹介が行われました
研究室一覧はこちら
 

 

 

専門科目だけではなく、教養を深める

 

将来、論文を読むためにも最低限の英語力は必要

英語A英語コミュニケーションA日本語技法Aなど、茶色の文字は語学系の科目です。英語以外にも、中国語、フランス語が履修可能です。

語学を学ぶことをとおして、他国の文化を知ったり、自国のことを考えるきっかけになるかもしれません。

短期留学に行くことができる科目や、学内の留学生と交流しながら異文化を学ぶ科目も用意されています(国際体験研修、海外語学研修、異文化体験研修)。

 

教養を幅広く 興味に応じた履修が可能

生物科学科と言えども、生物だけ理系の科目だけを学べば良い訳ではありません。

変化する時代に対応するため、まさに心を豊かにするためにも「教養」が必要かと思います。たとえば、次のような科目を自由に選択できます(前期・後期)。上の時間割の中で挙がっている健康科学と身体運動は体育系の科目です。

日本の歴史、世界の歴史、異文化世界の人類学、哲学、心理学、社会学の世界、法と社会、法と人権、地域と政策、生命と地球、環境と科学、健康科学と身体運動

 

本学特有のいしのまき学では、石巻の歴史・産業・文化・自然・震災などを学び、地域との関わり方について学びます。

震災時の話になりますが、本学は津波の影響は受けず、避難所・ボランティアセンター・自衛隊の宿営地など、震災拠点として活躍したことは新入生に知ってもらいたい事実のひとつです。 


【大学HP「いしのまき学」関連記事】

 

 

1年次からの実習で、実践的に生物科学を学ぶ

野外生物実習では、コースに関係なく全員が3回の実習に参加(海洋系・動物系・植物系)。生物科学を総合的に学びます。

  • 5月27日(土) 植物系の実習  落葉広葉樹林での植物観察(栗原市花山)
  • 6月 3日(土) 海洋系の実習  潮間帯の生物分布調査(渡波海岸)or 干潟の生物相観察(万石浦) ※学生はどちらかの実習を選択
  • 6月10日(土) 動物系の実習  原生動物の顕微鏡観察 or 水質検査(大学近くの北上川沿いにてサンプリング) ※自然科学コースは水質検査

 

 

 




【関連ブログ記事】 #在学生 #自然科学コース


2023年9月14日木曜日

水中ドローン開発プロジェクト始動!

動画内のひとコマ


生物 × ロボット × 情報

研究用の小型水中ドローンを、理工学部3学科で共同開発することになりました。

  • 生物科学科   太田 尚志 教授 (海洋浮遊生物学研究室)
  • 機械工学科   水野 純 教授  (ロボット工学研究室)
  • 情報電子工学科 佐々木 慶文 教授(計算機制御研究室)

※令和5年度 石巻専修大学 IK地域研究員(公益財団法人石巻地域高等教育事業団による助成)


※途中から音が出ます

 

水温、塩分、クロロフィル量、酸素濃度などの環境データの取得できるようにして、水中ドローンを様々な海洋調査に応用することを目指しています。 

水中ドローン開発の様子は追って報告します。お楽しみに!



水野研究室では、10月に開催される「知の玉手箱」で水中ドローンについての展示を行うそうです。

知の玉手箱は石鳳祭(せきほうさい、本学の大学祭)と同時開催される、理工学部3学科によるサイエンスフェスティバルです。

昨年度の様子 → 「知の玉手箱」を4年ぶりに開催 石鳳祭とともに大盛況に終わりました

 

 

【関連ブログ記事】  

#海洋浮遊生物学研究室 


【関連リンク】

 

2023年9月12日火曜日

「ベントスって知ってる?ふしぎな海のいきもの観察会」を開催

 

8月11日(金)、12日(土)に石巻市鮎川にある牡鹿半島ビジターセンターで、夏休み自由研究企画「ベントスって知ってる?ふしぎな海のいきもの観察会」が開催されました。

阿部博和准教授が講師、海洋ベントス学研究室の学生4名がサポートスタッフを務めました。

 

ミニセミナーでベントスの説明を行う阿部准教授

学生のイラスト入りの看板

準備を終えて、ほっと一息の学生達


 

 

プログラムは3本立てで、好きなものから自由に取り組んでもらいました。


1.アサリの殻の中をのぞいてみよう!

身近な食べ物であるアサリもベントスの仲間ですが、どのように生きているか知らない方も多いのではないでしょうか。

最初に、アサリの解剖パズルを組み立てることで楽しみながら体の構造を理解してもらい、その後、実際にアサリの解剖をしながら、体の前後左右の確認と、殻を閉じる仕組みや濾過摂食の仕組みを学んでもらいました。

アサリの体の構造を確認しながら
解剖パズルを組み立てていきます

組み立てた解剖パズルと実際のアサリの体を
見比べながら理解を深めます

最後はクイズ形式で
体の仕組みを解き明かしていきます

閉殻筋を切断して
アサリの殻を開ける学生スタッフ



2.エビ・カニ・ヤドカリの体を比べてみよう!

エビ・カニ・ヤドカリは誰もが知っていて人気も高いベントスですが、甲殻類の中でも十脚類という同じグループに属する仲間であることを知っている人は少ないのではないでしょうか。

十脚類は胸部から生える脚を10本もつグループですが、エビ、カニ、ヤドカリでは体の形はだいぶことなっています。3つの十脚類の体を比べて、似ているところ、違うところを探していく中で、生物の進化についての洞察へと誘いました。

エビ・カニ・ヤドカリの水槽と標本

標本を観察しながら
エビ・カニ・ヤドカリの体を比べています

殻から出したホシゾラホンヤドカリ



3.いろいろなベントスを見てみよう!

海には二枚貝類や十脚類の他にもさまざまなベントスが生息しています。

海洋ベントス学研究室でこれまで集めてきたベントス標本を展示しながら、クイズ形式で提示した写真と同じ種の標本を探してもらったり、生物の形から生活の仕方を推測してもらったりしました。

海洋ベントスの世界を覗くと、生物の形はとりとめのないほどに多様であると圧倒されてしまうこともあるかもしれません。しかし、機能と結びつけて考えることで、そのデザインの意味が見えてくることを感じてもらいました。

ベントスの標本をずらりと展示

初めて見る生き物ばかりで、
写真と同じ種の標本を探すのは
なかなか大変だったようです
 

ベントスの生活の仕方を推測してもらった後は、
答え合わせの解説タイムです

 

小学生には難しい部分もあったかもしれませんが、今回のイベントの内容を夏休みの自由研究課題として活用したり、海の生きものに興味を持ったり、不思議に思う力や探求心を育てるきっかけにしたりしてもらえれば、とてもうれしく思います。

 

ご参加いただいた皆さま、どうもありがとうございました。

 

 

イベント終了後は牡鹿半島ビジターセンターの
カフェスペースでおいしいコーヒーをいただきました


 

【関連ブログ記事】

#海洋ベントス学研究室 #地域×大学


【関連リンク】



360°キャンパスツアー

(大学HPへ) 
 
海洋ベントス学研究室をのぞいてみよう
学内20ヶ所を360°見ることができます
(生物科学科関連では標本展示室も公開)


2023年9月6日水曜日

【教員採用試験】2次選考に向けて特訓! 今年も卒業生が応援に駆けつけてくれました

 

教員採用試験の2次選考が9月に実施されます。

その対策として、8月下旬の2週間を使って「集団討議と個人面接」の練習を行いました。人間学部の方でも対策講座 があり、受験生は両方に参加しています。

自主ゼミである「教職セミナー」の一環として実施
 

生物科学科で実施したのは計5日間。

平日の午後4回に加えて、8月26日(土)には中学校教師として活躍されている卒業生2名を交えた練習会を行いました。忙しいなか協力してくださった古川さん、菅原さんありがとうございました!

土曜日は丸1日の実施です。今回は、そのときの様子と参加学生のコメントを紹介します。


 

 

  集団討議の練習

練習は、テーマが与えられてから「5分検討タイム → 30分討議」で行いました。そして、討議のあとは「30分程度の反省会」という流れです。

集団討議は、与えられたテーマをちゃんと理解して、他の参加者と一緒に建設的な話し合いができるかどうかが大切です。

 

たとえば、宮城県の選考基準では次の2つの記載があります。

  • テーマを正しく理解し、目的意識や問題意識を持ち、建設的な内容で討議できるか。
  • 他者とのコミュニケーションを円滑に行うことができる力を備えているか。

やってみると「意見発表会」になりがち…
どうしたら「討議」の形になるのかを考えながら

1年生3名、4年生3名、卒業生2名
(参加したかったけど都合が…という1年生も数名)

練習の合間には、卒業生から現場での話を色々と聞きました。雑談のなかで学生も気になったことを聞いていました。

直接的な2次対策以外にも、こういったところで参加の価値はあったのではないでしょうか。


練習に使った集団討議のテーマ

5日間で計10回程度の練習を行いました。すべて過去問からの引用です。


  • ICTの利活用に伴い、ネットにおける過激なコメント、SNSを利用したいじめ、情報拡散等の問題が大きな社会問題となっています。児童・生徒に情報モラル教育の推進を図るにはどうすればよいか、現状における課題をあげ、話し合ってまとめてください。(宮城県)
  • 病気や障害の家庭の世話をしている「ヤングケアラー」が学級の中にいる場合、学校現場でどのような取組が可能であるかをみなさんで話し合ってまとめてください。(宮城県)
  • 不登校児童・生徒の増加は宮城県の喫緊の課題です。不登校リスクを抱える児童・生徒に対してどのように関わっていけばよいか、関わる上での課題をあげ、対応策についてみなさんで話し合ってまとめてください。(宮城県)
  • 学校においても「働き方改革」が求められています。教員の職務の特徴を踏まえながら、学校現場でどのような取組が可能であるかをみなさんで話し合ってまとめてください。(宮城県)
  • 日本は地震や津波、火山の噴火だけでなく、様々な気象災害も起こっています。このような国土で生きる児童生徒の防災意識を向上させるには、具体的にどのような取組が考えられるかをみなさんで話し合ってまとめてください。(宮城県)
  • 「大人」とはどういう存在だと考えますか。「大人」の定義をみなさんで話し合ってまとめてください。(宮城県)

本番と同じ形式のメモ用紙で練習

  • あなたが担任をしている生徒の保護者から「子どもがネット依存になっていて困っている。」と相談を受けました。担任としてどのように対応しますか、みなさんで話し合ってください。(仙台市)
  • あなたの担任するクラスで、私語をしたり、発言のあげ足を取ったりして、授業を妨害する生徒がいます。どのような対応をしますか、みなさんで話し合ってください。(仙台市)
  • 何事に対しても自ら考えるのではなく、マニュアルに依存する若者が増えていることが社会問題として取り上げられることがあります。このような批判に対してあなたはどのように考えますか、みなさんで話し合ってください。(仙台市)
  • 確かな学力を育成するには、一人一人の子どもの能力・適性に応じた指導が求められます。このことについて、どのように取り組むか、話し合ってください。(青森県)

討議のあとは、それぞれ意見を出し合っての反省会

1~3年生の皆さんは、普段から、教育についての課題は何があるのか?学校ではどのような対応をしているのか?を調べてみるのはいかがでしょうか(たとえば、ICT、働き方改革、不登校、学力低下など)。

何か新書などを読んでみたり、自分が生徒だったときのことを思い出してみると良いでしょう。




  個人面接の練習

堅苦しい雰囲気ではなく、とりあえずはラフに話をしながら質問を投げかけて練習を行いました。同じ質問について、全員で考えることもしてみました。

「最近の気になるニュースは?」「卒業研究の内容は?(分かりやすく)」などの定番?質問も。1分自己PRも準備してもらって練習しました。

集団討議で扱ったテーマについて考えたことも個人面接の練習になったと思います。


宮城県では、面接直前に「自己アピール票」なるものを提出して、そこから面接がスタートします。宮城県の内容は次のようなものです。

  • 教員を志す理由・動機について、受験校種・教科等を踏まえて書いてください。
  • 宮城県(仙台市を除く)で勤務を希望する動機・理由(具体的に記載してください)を書いてください。 
  • 教員を志す上で、今現在努力していること、心掛けていることを挙げ、学校現場でどのように生かしていきたいか書いてください。
  • 今を生きる子どもたちと関わるに当たり、教師としてどんなことを大切にしていきたいですか。
  • 教師になる上で、あなたの強み、弱みはなんですか。また、あなたの強みを学校現場でどのように生かしていきたいか、その抱負を記述してください。
  • 変化の著しい今の時代に、児童・生徒と向き合う上で最も大切だと思っていることを、その理由も添えて記入してください。
  • 学校で指導可能な文化活動、スポーツ活動、その他の活動分野があれば記入してください。

卒業生が添削を買って出てくれました

 

各自治体で求められている教師像を確認しつつ、自分の意見を考えることが必要です。1~3年生もぜひ見ておきましょう。



  参加学生のコメントを紹介 #学生の声 

 

阿部 文哉 君(4年次、二枚貝生理学研究室)

私は、教職セミナーに参加してみて、非常に有意義な時間になったと感じました。特に、集団討議の練習や自己アピール票の添削など、1人では難しい部分の練習やいろいろな人の意見を聞くことができて良かったです。

また、現在学校で働いている卒業生の先輩方に面接のアドバイスや自身の教員採用試験での経験などを話していただき、とても参考になりました。

今回の教職セミナーで学んだことを生かして、自分の教育に対する視野を広げて教員採用試験に臨みたいと思います。

猪狩 京太 君(1年次)

教職セミナーに参加した率直な感想は「面白い」です。

現役の先輩と先生や、卒業生の先輩から話を聞ける機会はなかなかなく、教員採用試験のことをはじめ貴重な話を聞かせてもらえてとても参考になりました。

また集団討議の練習では、現役教師として活躍されている卒業生や4年生の先輩による自分の想定外の視点が出てくるため、どれも自分の視野を広げるきっかけになりました。

加えて、自分の提示する意見はどれも「教師と児童・生徒」におけるものばかりで、教育現場に対する視野がとても狭くなっているということに気づけたとともに、今後は意識的に視野を広く持つ必要性を強く感じました。

 


卒業生の古川さん、菅原さん、
ありがとうございました!
「来年も来ます」と言っていただきました。感謝です。

 

受験生は自信を持って本番に臨みましょう!

 

 

【関連ブログ記事】

#教員採用試験 #自然科学コース 

#卒業生 #在学生 #学生の声

「物理の勉強会」の様子
今年の1年生は15名程度が継続的に参加

生物科学科では、有志の学生で教員採用試験対策の自主ゼミ「教職セミナー」を実施しています(担当教員:渡辺)。今年で4年目になります。

物理・化学・生物・地学の勉強から、模擬授業・面接・集団討議の練習まで、幅広く行っています。


【菅原さん、古川さんは #動物生態学研究室 の卒業生】