2021年11月26日金曜日

育友会の支部懇談会が開催されます(個別面談など)

過去の様子(大学ホームページ)

学業のことや就職のことなど、保護者の皆さまの不安や疑問にお答えする機会として、毎年「支部懇談会」を開催しています。

昨年度はコロナで開催できなかったため、久しぶりの開催となります。


東北6県で行われます(支部懇談会の詳細はこちら)。

  • 岩 手 11月27日(土)
  • 青 森    28日(日)
  • 宮 城 12月 4日(土)
  • 秋 田     5日(日)
  • 山 形    11日(土)
  • 福 島    12日(日)

職員と学科教員が伺います。お気軽にご参加下さい。


学生生活の様子から成績や進路のことまで、何でもご相談下さい。


参加された方からのコメント(大学ホームページより)

  • 学内での様子を聞くことが出来て大変良かったです。
  • 和やかな雰囲気で参加して良かったです。
  • ほかの会員の方と情報交換ができたことが良かったです。
  • 先生の研究についてもお話しいただき、大変興味深かったです。
  • 進路支援の内容が充実していて、詳しく知ることができた。
  • 子どもの学んでいる分野での求人の傾向を聞くことができてよかった。


石巻専修大学 育友会 広報誌「いくゆう」vol. 27 [PDF]

内容:コロナ禍での本学の取り組み、学生の活躍、内定者メッセージ etc



【関連ブログ記事】

1年生全員に対して面談を行いました(教員と学生でのお話)

 

月食と1号館(11月19日)


2021年11月24日水曜日

標本室の展示物を追加しました

10月にオープンした標本室に、展示物を追加しました。


ブタ (Sus scrofa domesticus)

 ご存知、私たちの食卓に欠かせない動物(鯨偶蹄目)です。ブタとイノシシは生物学的には同種ですが、家畜化されたことにより両者には形態的に大きな違いがあります。さて、具体的にどのあたりのかたちが異なるのでしょうか?展示室で、比べてみてください。

*標本製作に際しては、屠畜場で購入したものを使用しました。

 


アカネズミ (Apodemus speciosus)

 日本在来のノネズミ(齧歯目)です。森林生態系の肉食獣の命を支える動物であり、また堅果類(ドングリ)の散布にも重要な役割を果たします。

 

 

ヒミズ (Urotrichus talpoides

 小型のモグラ(食虫目)の仲間です。ヒミズはモグラほど深くに穴を掘ることはできず、反地中生活をしています。この動物、なぜか時々道の真ん中で仰向けになって死んでいます。この標本も、自然に死んでいたものを持ち帰ったもの。「日を見ると死ぬ」から「日見ず→ヒミズ」というのが名前の由来だとか。
 
下の写真は2008年に別の場所で撮影したものです 


アカネズミとヒミズの歯の構造には、大きな違いがあります。さて、それはどこでしょうか? ヒント:「食は形をつくる」 標本室で、確かめてみましょう。



これまで展示されていた動物の標本も、随時更新していますので、時々のぞきに来てください。
 
学生会館の2階にあります
 

動物生態学研究室では、標本室をより充実させるべく、新たな展示物を鋭意製作中。今後の展示にご期待ください。

Coming Soon (^_^)
 
 
 
SDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)
 
石巻市は「SDGs未来都市」に選定されています。特に先導的な取り組みとして「自治体SDGsモデル事業」にも選ばれています(毎年10都市のみが選定されるものです)。
 
 
 
 
【ニュース専修に取り上げられました】

「ニュース専修」は月1回発行される広報誌です。過去の新聞記事はこちら(石巻専修大学の情報をまとめたもの)

 
 
 
【関連ブログ記事】
 

2021年11月18日木曜日

「生物機械工学」って? 大学院の授業のひとコマを紹介

 

「この棒に力が加わったときのストレス(応力)は …」

「上側は引っ張られて、下側は縮んで、応力は表面で最大になります。」

これは、大学院の生命科学専攻の授業でのワンシーンです。

根本研究室の小関さん(M1)
少人数のため、議論をしながら授業を進めます


  • 魚の遊泳
  • 鳥の飛翔
  • 動物の跳躍
  • 樹木の枝分かれ etc

生物の「かたち」や「うごき」について、工学的な視点から生物を眺める学問領域、それが「生物機械工学」です。

 

たとえば、棒を曲げようとすると棒にストレスがかかりますが、樹木の枝も同じこと。

ストレスに耐えるために、重いほど枝が太くなるだろうことは想像できると思います。そこで、データを取ってみると、重さと太さにキレイな規則性があることに気付きます。

学内にある立派なケヤキ
 

実は、質量が太さの2.5乗に比例します(A.D. Murray)。たとえば、太さ4倍と質量32倍が対応します。このことを「枝の 2.5 乗則」と言ったりします。

授業では、まずは大胆な仮定をして、機械工学的になぜ指数が 2.5 なのかを理解しようと試みました。数理モデルを使うことで、「種類による違いは?」「月ではどうなる?!」といった疑問へのヒントが見つかります。


生物機械工学の授業は、面白そうだから勉強してみよう!ということで始めました。 

数理モデルを使って分析していくため、ある程度の数学力が必要になります。不足している知識(今回は材料力学)を、その都度勉強していくスタイルです。


伊能教夫『生物機械工学:数理モデルで生物の不思議に迫る』コロナ社

テキストの目次には、面白そうなキーワードがたくさん並んでいます。

  • 寿命のスケーリング
  • 血管の分岐角度
  • 長骨の幾何学的関係
  • 筋肉の力学的特性
  • 2種類の生物の増減を表すモデル
  • 生物の感覚器官
  • 生物の形づくり etc

主として、バイオエンジニアリング(生物工学)、バイオメカニクス(生体力学)、バイオミメティクス(生物模倣工学)といった分野を扱っています。


院生と相談しながら、興味のある分野を読み進めていこうと思っています。科目名は「情報数理特論」です(渡辺担当)。

 
 
 
 

 自然科学コース 

来年度(令和4年度)から生物科学科が生まれ変わり、自然科学コースがスタートします!

サイエンスを幅広く

生物学は「暗記もの」というイメージが強いかもしれませんが、生物の不思議を 数学的視点、物理学的視点、化学的視点 でカガクすると面白い発見があります。

生物機械工学のように、生命現象を数理モデル化して、数学的に解析したものを生物学的に解釈するといった研究手法もあります。

自然科学コースでは、数学、物理、化学、生物などのサイエンスを幅広く学び、【生物 × 数学】【生物 × 物理】のような融合分野の研究をすることが可能です。

さらに興味を広げて、生物科学以外の自然科学の研究に取り組むことが可能となっていることも特色です。たとえば、

  • 化学をやりたい! 
  • 物理をやりたい! 
  • 数学をやりたい!

という学生の思いを実現することができます。

 

理科の教員への道をサポート

自然科学コースは 教員免許が取得しやすいカリキュラム構成 となっています。

教員免許を取得するには、他の学生よりも教職関係の科目を多く取る必要があります。カリキュラムの見直しによって、以前に比べて効率的に取得できるようになりました(その分、教員採用試験のための勉強などに時間を費やすことが可能)。

教職セミナーの様子

自然科学コースでは幅広く理科を学び、教員として必要となる科学的な思考力を養っていきます。

授業以外にも、「教職セミナー」によって、1次対策としての理科の勉強および2次対策としての面接練習など、直接的な対策を行っていきます(#教員採用試験)。同じ目標を持つ学生同士で勉強するため、モチベーションの維持にもつながります。


学生の興味に応じて、海洋生物・動物・植物・微生物など、生物系の専門科目を履修できることも自然科学コースの魅力のひとつです。 多様な分野を学ぶことで、考え方の幅が広がってくると思います。

 

 
【関連ブログ記事】
感染症の数理モデル
 

2021年11月15日月曜日

調査結果をプレゼンしよう!【授業紹介:バイオサイエンスコミュニケーション】


生物科学科には「バイオサイエンスコミュニケーション(BSC)」というユニークな科目があります(対象は2年生、新カリキュラムでは3年生向け)。

科学的な知識を他者に伝えるための技術の習得を目的とした演習で、このうち後期には、好きな生物について各自で調査をし、その内容をパワーポイントで発表しています。


動物コースと植物コースの講義の様子をこっそりのぞいてきましたので、紹介しましょう。

 

動物コースの学生は、先週までに調査が終わり、ちょうど今回からプレゼンでした。発表者は少し緊張した面持ちで教壇に立ちます。プレゼン時間は、一人当たり15分ほど。

牛の反芻について

鹿の角について

ペットの殺処分について

 
それぞれ独自の切り口で紹介してくれました。発表を聞いてから、教室の学生が互いに評価し合います。

学生はパワーポイントを当たり前のように使いこなしており、私(註:40代)が学生だったころとは、発表もずいぶん変わりましたね…。昔は、スライドとかOHPを使っていたんですよ。

声の大きさ、発表のスピード、スライドのレイアウト、文字の大きさなどもいい感じ。



発表後に、教室の先生や学生から質問がありました。質問に対する応答がきちんとできているかも評価の対象となります。他の学生がどんな質問をするか、よく聞いておきましょう。
多様な考えを学ぶことで、自分の見識が広がります。プレゼンは、発表する側だけでなく聞く側にも良い勉強になるのです。

2年後、みなさんは卒研の発表をすることになります。大勢の前で話をする経験を積んでおくと、きっと役に立ちますよ。


(大学HPへ、2023年9月公開)

「MMスタジオ」をちょっとのぞいてみませんか? 
キャンパス内の20ヶ所を360°見ることができます
(学科関連では標本展示室と海洋ベントス学研究室を公開)






植物コースの学生は、現在PCルームで調査の真っ最中。真剣な表情がいいですね。



プレゼンテーションは、社会に出てから必要となるスキルの一つ。会議で自分の企画を通したり、コンペで競合他社に勝つために、分かりやすく、説得力のあるプレゼンは欠かせません。この演習の経験を、ぜひ活かしてください。

 

【関連ブログ記事】

 

2021年11月12日金曜日

【教員と学生の対談】生物研究の基礎を体系的に。学ぶことの意義がわかると楽しくなります。


 

佐藤凪紗さん 宮城県 聖和学園高校出身

先生方が気さくで、親身になって手厚いサポートをしてくれます。

太田尚志教授 海洋浮遊生物学研究室

生き物の素晴らしさを知る者同士、学生とは自然体で向き合います。


画像を開いて拡大(学年は取材時のもの)


太田 生物系のさまざまな実験・実習をとおして、生物研究の基礎を幅広く体系的に学べるのがこの学科の大きな特色の一つです。

 

佐藤 植物から海洋生物、ミクロからマクロまで多様な生物を題材とした実験が行われるため、得るものが非常に大きいです。

また基礎的な統計処理や化学実験もカリキュラムに含まれるため、高校でほとんど実験経験のない私でもついていけました。1、3年次には植物・動物・海洋生物それぞれの分野で実習があり、自分自身の興味の幅も広がりました。


太田 面白かった授業、これから研究してみたいことは何ですか?

佐藤 野生動物保護論は、人間の生活や環境に密接に関わっている部分があり知見が広がりました。これからは自分が興味を持っているクラゲの生態について、フィールドワークを用いた研究ができたらと思っています。


太田 地球上の生き物は、人間社会と大なり小なりつながりがあります。さまざまな学問分野もまた、生物を理解するうえでの背景として、時に不可欠な要素となります。そのことに気がついたのは素晴らしいことです。少々苦手に感じる科目でも、学ぶことの意義がわかると楽しくなりますよね。

クラゲに限らず、いつ出現するかわからない生き物を対象としたフィールドワークには根気と体力が必要です。しっかりと体力づくりに励んでおきましょう。 


太田研でのフィールドワーク

 

【関連ブログ記事】  

【研究室ピックアップ】海洋浮遊生物学研究室 

 

2021年11月10日水曜日

大学案内パンフレット作成中!


大学案内パンフレットで使う写真用に、生物科学科4年次の西村さんにモデルになってもらいました。

せっかくなので、業者の方の撮影とは別に「何かに使えるかもしれない写真」を撮ってみました。  

 

西村さんを撮影する中川先生

松谷研の特級試薬の醤油を手にポーズ。
西村さんは餌で牡蠣の味を変える研究をしています。

ホタテの処理をしていた松谷先生(学生実験の準備中)。お邪魔しました!


西村さん以外にも何名かの学生に協力してもらっています。協力ありがとうございます。

大学案内パンフレットの完成は5月です。お楽しみに!




生物科学科は4コースに生まれ変わります。

 海洋生物・環境 コース 

深海魚からクジラまで、海の生き物について実践的に学ぶ

 動物・植物 コース 

陸上生物の「かたち」と「くらし」をカガクする

 微生物・生命分子 コース 

微生物からヒトまで、生命現象の謎に迫る

 自然科学 コース 

サイエンスを幅広く 理科の教員への道をサポート 

 

松谷研の水槽で飼われていたミドリイソギンチャク(Anthopleura fuscoviridis
 

2021年11月8日月曜日

縄文土器と石器:生物科学科の学生によるコレクション展示


3年次の平田智士さんによる学生コレクション展示「縄文土器と石器」が図書館で行われています。

【図書館】学生コレクション展示第二段「縄文土器と石器」(大学ホームページへ)
 

展示の準備をイチからしてくれたようです。

平田さんは大学祭の実行委員としても活躍し(ブログ記事はこちら)、 普段の授業でも熱心に取り組む姿勢をよく見かけています。

展示は11月末までを予定しているとのことです。本物の縄文土器と石器を実際に見てみませんか?



図書館つながり、土器つながりで、本を2冊紹介したいと思います。今は、ちょうど読書週間(10/27~11/9)

  • 三井誠『人類進化の700万年:書き換えられる「ヒトの起源」』講談社現代新書

土器の年代測定に使われる放射性炭素年代測定について説明している章があります(2年次の応用数学という科目にも登場します)。

  • 中尾央、松木武彦、三中信宏 編著『文化進化の考古学』勁草書房

年代測定は基本として、生物進化のアイディアや数理的な手法を考古学の分野に取り入れた「文化の進化」についての本です。土器や前方後円墳の「かたち」を分析していて興味深いです。

 

大学構内の紅葉
 

紅葉が綺麗な時期になりました。

読書の秋――

広く色々な分野の本を読んで、教養を深めていってみてはいかがでしょうか?


石巻専修大学図書館のホームページはこちら

 

写真愛好会提供(生物科学科3年次、栗田さん)


2021年11月3日水曜日

教員採用試験合格速報(追加版)高橋さんからの合格報告 & 小野寺さんからの合格コメント

 

去年の卒業生の高橋悠太さんが宮城県の教員採用試験に合格しました。中学理科での合格です。おめでとうございます!

先日のブログ記事 卒業生2名からの、とびきり嬉しいメール(教員採用試験合格速報)で合格を伝えた柴田さん、小野寺さんと同じ学年です。高橋さんは奈良研究室(動物機能組織学)に所属していました。

直接報告に来てくれました
 

現在勤めている中学校の文化祭では、学年でアニメのパロディ動画を作って大好評だったことや、普段の授業の様子などのお話を聞かせてもらいました。

5月の記事 中学校の理科の先生として働いている卒業生が大学に遊びに来てくれました では、「教えるのが楽しい」と言っていましたね。そんな先生が増えて嬉しいです。

 

これで、高橋さんの学年の合格者は

  • 宮城県の中学理科、4名
  • 仙台市の中学理科、1名
  • 岩手県の高校生物、1名

の合計6名となりました。現役での合格が3名、卒業後1年での合格が3名です。これは学科にとっての快挙と言っていいと思います。

 

 

先日、合格を伝えた小野寺愁斗さんからコメントが届きましたので、ここで紹介したいと思います。

2次対策をしたときの様子
練習した内容がそのまま出題され、
自信を持って取り組めたと教えてくれました。


  小野寺さんからの合格コメント

この度、岩手県の教員採用試験(高校生物)に合格することができました。1年間非常勤講師を勤めながら勉強を続け、なんとか2年目で目標を達成できて嬉しい限りです。

教職セミナーを立ち上げた仲間たちの存在や先生方のご協力があったからこそ、この結果にたどり着けたと思っています。心より感謝申し上げます。

石巻専修大学で学べたこと、本当に良かったと実感しています。教職を目指す後輩たちにもエールを送りたいと思います。

 

※ 教職セミナーは学生と教員が一緒に取り組んでいる自主ゼミです。

※ 教職関係のブログ記事は #教員採用試験 でご覧いただけます。

 


2021年11月2日火曜日

うみの杜水族館のナイトイベントに、深海魚研究のブースを出します

 

11月6日(土)、仙台うみの杜水族館で行われる「深海ナイト水族館」に鈴木准教授が出演します。

深海ナイト水族館は「トークイベントやクイズラリーを通じて、深海生物の魅力をたっぷり楽しむ」 イベントとなっています。

うみの杜ナイトイベント (仙台うみの杜水族館のホームページへ)


エイリアンのような「ココノホシギンザメ」を直接見ることができます

 

そこで開催される SDGs 企画「海洋資源を有効利用!未利用魚解説パネル展示」に、深海魚研究のブースを出します。金華山沖合の底引き網で漁獲された深海魚の実物を展示して、パネルで研究を紹介する予定です。

つぶらな瞳がかわいい「アカドンコ」も展示
 

Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)

 

ちなみに、石巻市は「SDGs未来都市」に選定されています。特に先導的な取り組みとして「自治体SDGsモデル事業」にも選ばれています(毎年10都市のみが選定されるものです)。

 

 

「深海ナイト水族館」では、

  • 生物ライター 平坂寛氏特別トークショー
  • 深海ミッションクイズラリー
  • 深海生物缶バッジづくり

 など、深海について楽しく学べるコンテンツが盛りだくさんです。

 

深海魚に興味のある方もそうでない方も、水族館に足を運んで深海魚の魅力をたっぷり楽しんでみてはいかがでしょうか?


【大学ホームページ関連記事】


【関連ブログ記事】