2026年9月28日月曜日

「チーム教職」で教員採用試験に挑戦 11名が1次選考を通過

 

理科の先生を目指して 

教員採用試験は、7月11日(土)に1次選考、8月後半に2次選考が行われました。

 

生物科学科では、4年間を通して教員を目指す学生を支援しています。

直前期の教員採用試験対策では、2月~3月の春休みに「地学の勉強会」を実施。4月から7月までは、物理・化学を中心とした1次対策を行いました。

今年度は、科目等履修生1名も含む「11名」が1次選考を通過! 2024年度3名 → 2025年度7名 → 2026年度11名と増加し続けており、過去最多となりました。

11名が1次選考を通過(過去最多)

宮城県3名、仙台市2名、山形県4名、青森県1名、東京都1名

 

1次終了後は、1次の結果を待たずに2次対策をスタート。お盆休みを除く11日間、個人面接・集団討議・論作文などの練習を重ねました。

 

ここでは、学生の声とともに、生物科学科独自の「チーム教職」による直前対策の様子を紹介します。



1次対策 4月~7月まで、毎週実施

 

初回の作戦会議


1次選考は、教養と専門科目の筆記試験です。1次対策では、物理と化学を中心に演習を行いました。参加学生が問題を持ち寄り、演習と解説を繰り返しました。 

学生からは、次のような声が聞かれました。

  • 物理や化学など、自分が苦手としている専門分野が対策でき、大きな安心感につながった。
  • 同じ目標に向け頑張ってきた友人たちと協力することで、安心感や自信を持て、モチベーションや規則正しい生活の維持にもつながっていた。


 

2次対策 短期集中で11日間実施

 

8月末頃の2次選考は、個人面接、集団討議、論作文などが行われます。

自治体によっては面接だけの場合もありますが、特に、一人では練習しにくい集団討議を中心に、みんなで協力して実施しました。受験しない学生も、仲間の練習のために参加してくれました。

直前対策では、教職セミナー(自主ゼミ)で過去6年間の受験生が残した「2次の記録」 も配布。Teamsで情報を共有しながら、先輩たちの声も参考に、試行錯誤しながら対策を進めました。

 

なお、人間学部でも対策が行われており、生物科学科の学生も自由に参加できる体制が整えられています。

普段とは異なる学生との交流も力になります。人間学部の先生方に、個別に面接練習をお願いする学生の姿も見られました。

 

 

集団討議

お題が与えられて10分検討、30分討議の形式で実施

毎回の反省会を丁寧に行いました

たとえば、次のようなお題について話し合います。将来受験予定の学生は少し立ち止まって考えてみましょう。

東日本大震災を経験していない児童生徒が増加し、児童生徒の防災意識を高めることが課題と言われています。この現状をどのように捉え、どのように取り組むことが有効だと思いますか。昨年度の宮城県の問題(一部抜粋)

この他に、学力向上、SNS、AI、不登校、家庭・地域との連携、働き方改革など、さまざまなテーマについて検討を重ねました。

全員、一度は司会を経験

全員が毎回討議するだけではなく
ときには客観的に見る機会も

教師と生徒だけの視点ではなく
学校全体や家庭・地域など、広い視点で考えることも重要です

自らのエピソードを交えながら
具体的に考える練習も行いました

どうすれば良い討議となるか
みんなで一緒に議論しました

  

参加学生からは、次のような声が聞かれました。

  • 自分では気づけないことや初めて知る情報も多くあり、大変有意義な時間でした。 
  • 他の学生や先生の考え方も踏まえて、自分の見方・考え方も磨くことができた。 
  • 山形は集団討議がないが、課題は似たものが出るので、自分の考えを深める点や話し方の改善、練習としても役立った。 

最初はぎこちなさがあったものの、回数を重ねるごとに上達していきました。チームでの練習を通して、それぞれが自信を持って試験に臨めたのではないでしょうか。

 

個人面接 

定番質問の「志望動機は?」「あなたの強みを学校現場でどう生かしますか?」「卒業研究の内容を分かりやすく説明してください」などについては、一人ずつ回答して、全員で内容や話し方について検討しました。

強みについては、お互いに良いところを言い合うなど、人が集まるからこそできる練習を行いました。

結論ファーストで簡潔に
 

個人面接では場面指導についても聞かれます。 

「グループワークで積極的になれない生徒をどのように支援しますか?」「いじめの加害生徒にどのように対応しますか?」といった内容です。10個以上のお題について、全員で検討しました。さまざまな人の考え方や体験談を聞くことができました。

 

卒業生も協力! 

石巻西高校の教壇に立つ大山講師


直前対策も佳境に入ったある日、卒業生の大山さんが対策に協力してくれました!

集団討議の練習だけではなく、講師としての経験も共有。学生たちの質問・相談にも答えてくれました。

学生からは「教壇に立っている立場からアドバイスをいただけたので、ためになった。特に、場面指導はリアルな目線で見るきっかけになった。」という声が聞かれました。

 


「チーム」だからこその学び

学生たちは、仲間と一緒に練習することのメリットを実感したようです。

  • 自分では気づきにくい話す速度やクセを指摘してもらえるほか、過去問題集には載っていない定番質問を知ることができた。 
  • 全員での検討は、自分にはない視点や自分では言語化できなかった部分を知ることができた。
  • 同じ志を持つ者が集まる場なので、切磋琢磨しながら試験に臨めた。 

 

教員採用試験は一人で準備することもできます。しかし、一緒に考え、話し合い、お互いの意見を伝え合うことで、一人では気づきにくい課題や新しい視点を得ることができます。

「チーム教職」での経験を自信に、学生たちはそれぞれの教員採用試験に臨みました。

 

 

 

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#教員採用試験

#自然科学コース #学生の声

  

教員採用試験に向けた4年間(例)

生物科学科では、4年間を通して理科教員を目指す学生を支援しています。 

4年次:直前対策:理科の勉強会、面接・集団討議の練習ほか(自主ゼミ、この記事) 

 

2026年9月24日木曜日

1年生が渡波海岸で生物調査!「野外生物実習・海洋生物編」を実施

 

海岸には、どんな生き物が暮らしているのでしょうか?

6月20日(土)、1年生を対象とした野外生物実習(海洋生物編)が実施されました。

今回の実習では、岩場に生息する生物の分布を調べたり、カニやヒトデなどの海岸生物を観察したりしながら、実際のフィールドで海洋生物の生態を学びました。

野外生物実習は5月23日に第1弾の植物実習、6月6日に第2弾の動物実習が実施され、第3弾の海洋実習で最終回となります。

 

 

海岸へ出発! 

朝は北門のロータリーに集合
 

大学に集合してからバスを走らせること20分。サンファン・バウティスタパークで駐車場をお借りして、実習地まで徒歩で移動しました。

渡波(わたのは)の海岸に到着すると、1年生が13班に分かれて調査をスタート!

今回の実習では、大きく2つのテーマに取り組みました。 

  • テーマ1 「岩礁域潮間帯の生物分布調査」
  • テーマ2 「海岸生物の自由観察」

 

実習地の渡波海岸

実習には、教員4名に加えて3名の助手が参加してくれて大活躍。

さらに、各班にはSA(Student assistant:4年生)やTA(Teaching assistant:大学院生)の先輩が1名ずつ配置され、学生たちの調査をサポートしました。

 

 

テーマ1「岩礁域潮間帯の生物分布調査」

最初のテーマは、磯の潮間帯に見られる生物の「帯状分布」を調べることです。

潮間帯(ちょうかんたい)とは、潮が満ちたり引いたりすることで、海水につかったり、空気中に現れたりする場所のこと。高い位置ほど空気中に晒されている時間が長くなるため、高さによって環境の勾配が顕著に現れます。

高さによって生息する生物種が変わってくるため、同じ高さには同じ種の個体が多く見られるという帯状の分布が形成されます。

上からイワフジツボ、マガキ、
ムラサキインコガイ、緑藻類が帯状分布

 


 

コドラート法で生物の分布を調査 

実習では、鉛直方向における生物の変化を定量的に評価するために「コドラート法」と呼ばれる手法を用います。

岩場に方形枠(コドラート)を設置し、その枠の中にどのような生物が、どのくらいの割合で生息しているのか(被度)を調べます。各生物種の被度を求め、

  • 潮上帯
  • 潮間帯上部
  • 潮間帯中部
  • 潮間帯下部

の4つのゾーンで、比較する調査を行いました。

岩場にコドラートを設置して被度を算出

 

各班で

  • コドラート設置
  • 被度の算出
  • 海面からの高さの計測
  • 記録  

など、それぞれ役割を分担。正確かつ効率的に調査を進めるため、チームワークを発揮させていました。

標尺を用いて海面からの高さを計測

班ごとに計測の仕方に個性がみられます

「人間水平器」も大活躍!


コドラート内にみられる生物の種類を
解説しているのは高橋計介先生(二枚貝生理学)

学生たちも自分で生物種を見分け
目視で大まかな被度を計算しています
 

 

 

テーマ2「海岸生物の自由観察」

学生たちは、事前に考えてきたテーマや、実際に海岸で生物を観察する中で思いついた疑問をもとに、五感を研ぎ澄まして自由に観察や実験を行いました。

実習地では、岩と砂泥底からなる潮間帯が広がります
 

石をひっくり返したり、網を使ったりして
様々な生物を採集しました

 

カニ、ヒトデ、ナベカ … 
さまざまな生き物を発見! 

自由観察では、さまざまな生物が見つかりました。

見つけた生物の種類や生態を調べる学生もいれば、カニ類やイトマキヒトデ、タテジマイソギンチャクなどの特定の生物に着目して、生息場所や模様の違い、行動の特徴について観察を行った学生も。

一人ひとりが興味を持ったテーマに取り組み、個性を発揮した課題が展開されていました。

イトマキヒトデとイソガニとヒライソガニ

イソガニとヒライソガニとイワムシ

イトマキヒトデ、イソガニ、
ヒライソガニ、ユビナガホンヤドカリ


模様が美しいギンポの仲間「ナベカ」
 

海底から触糸と鰓糸(さいし)を出している
ミズヒキゴカイの仲間

  

この日は、最大干潮の潮位が25 cmとあまり潮の引きが良い日ではありませんでした。それでも多くの生物が観察でき、学生たちは見慣れぬ生物との出会いに目を輝かせていました。

実習の終盤には小雨に降られてしまいましたが、無事に実施できて一安心。

昨年は悪天候でフィールド実習を行うことができず、石巻魚市場・ホエールタウンおしかの見学に急遽変更していました。


 

「実際に見る」から生まれる発見

 
海岸で生物を観察すること自体が初めてという学生も多く、普段の授業とは違った、発見に満ちた一日となったのではないかと思います。

実習を終えた学生たちからは、こんな声が寄せられました。 

 

「同じ岩でも、たった数十センチ違うだけで…」

  • 今回の実習では、潮間帯の生物を新しい視点で見ることができた。今までも磯場で生き物を探すことはあったが、今回のように、それぞれの位置ごとにどんな生き物が生息しているかを細かく調べたことはなかったので新鮮だった。思っていたよりも、潮間帯の生物の構成やそれぞれの種間の関係は複雑なものだと感じた。
  • 同じ岩でもたった数十センチ違うだけで、生息している生き物に大きな違いがあることに驚いた。


「見方が変わった」 

  • 今まで海に行くのは釣りのためであり、足元の岩場などには目を向けたことがなかったため、今回の実習では新たな発見が多くありました。今まで生き物ではないと思っていたものが、実は生きているものだと知り驚きました。
  • 今回の海洋実習を通して特に印象に残ったのは、小さな岩や貝の周りだけでも多くの生物が共存し、それぞれの環境で生活していることだ。


「自ら観察する姿勢を、これからの学びへ」 

  • 実際に自分の目で観察することで、生物の特徴や行動への理解が深まり、座学では得られない貴重な経験となった。
  • 実際に生き物に触れたり、動く様子を観察したりすることで、教科書だけでは分からない発見がたくさんありました。また、なぜこのような形をしているのか、どのように生きているのかなど、多くの疑問も生まれました。
  • 今回の経験で得た「自らフィールドに足を運び、五感を研ぎ澄まして観察・記録する」という姿勢を、今後の生物科学の学びや研究に大いに活かしていきたいと思います。


今回の実習では、海岸に生息する生物を観察するだけでなく、生物の分布を調べ、データを取り、環境との関係を考えるという、生物科学らしい学びを体験しました。

「なぜ、ここにこの生物がいるのか?」

実際にフィールドに出て、自分の目で観察することで、教科書だけでは気づきにくい「なぜ」が生まれます。

その疑問を自ら調べ、考えることが、生物科学を学ぶ大切な一歩です。

  

 

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#新入生レポート #学生の声

#実験・実習 #海洋生物・環境コース

 

2026年9月21日月曜日

1年次の野外生物実習・動物編を実施! キャンパスで昆虫採集・種同定・スケッチ

 

6月6日(土)、1年次の「野外生物実習・動物編」を実施しました。

大学キャンパスをフィールドに、昆虫をはじめとする生き物を探して捕まえました。その後、実験室で、採集した生物の種を図鑑で調べ、スケッチするまでの一連の内容を行いました。

参加した1年生からは「大学構内にも意外とたくさんの生物が生息していることに驚いた」との声がありました。


まずは採集方法と注意点を確認

実習に先立ち、生き物を採集する際の注意点を確認。捕虫網と、昆虫等を入れる遠沈管、ジップロックを受け取った学生たちは、それぞれ生き物がいそうな場所へ向かいました。

藤原愛弓先生が注意点を説明

「鉄腕DASH」はご覧になったでしょうか?
藤原先生はミツバチの回に協力・出演中


キャンパスをフィールドに生き物を探す

今回は、大学構内の広大な芝生や桜並木のエリア、三角池の周囲を中心に採集を行いました。

学生たちは芝生の花に来ているチョウやガ、草むらに生息するバッタの仲間などを捕虫網で捕獲して、遠沈管や虫籠に注意深く入れていました。




生物撮影:遠藤柚樹さん

大学構内の生物は多種多様!
生物愛好会の遠藤柚樹さんによるフォトギャラリー


 

生物採集を行う学生たちの様子を紹介

どんなところに生き物がいるのでしょうか? 実際に水辺や草むらを探します。

ガの仲間を捕まえました

昆虫行動学研究室4年生の猪狩君が
昆虫の捕まえ方を後輩たちに指南中

水辺で大きなクロベンケイガニを捕獲しました!

草むらにも、バッタやトンボの仲間がいました


歩きながら水路の生き物も探してきます


 

近くにビオトープがあるため、イトトンボの仲間が沢山飛んでいました(ビオトープとは、生態系を再現して、生物が生息できるようにした場所のこと)。

曇り空ではありましたが、校庭では様々な生き物たちの姿がみられました。

 

学生たちは広い構内のあちこちで、一生懸命に生き物を探して採取していました。

 

野外調査後、参加者全員で集合写真を撮影しました

 

 

実験室で、種の同定やスケッチ

図鑑を見ながら、自分が捕まえた
生き物の種を同定していきます


先輩からのアドバイスを受けながら、
捕まえた生き物のスケッチを進めました



今回の実習を通して、学生たちは身近なキャンパスにも多様な生き物が生息していることを実感しました。

石巻専修大学・生物科学科では、1年次から実際の生き物に触れながら、生物科学を学ぶ実習を行っています。



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