2026年9月24日木曜日

1年生が渡波海岸で生物調査!「野外生物実習・海洋生物編」を実施

 

海岸には、どんな生き物が暮らしているのでしょうか?

6月20日(土)、1年生を対象とした野外生物実習(海洋生物編)が実施されました。

今回の実習では、岩場に生息する生物の分布を調べたり、カニやヒトデなどの海岸生物を観察したりしながら、実際のフィールドで海洋生物の生態を学びました。

野外生物実習は5月23日に第1弾の植物実習、6月6日に第2弾の動物実習が実施され、第3弾の海洋実習で最終回となります。

 

 

海岸へ出発! 

朝は北門のロータリーに集合
 

大学に集合してからバスを走らせること20分。サンファン・バウティスタパークで駐車場をお借りして、実習地まで徒歩で移動しました。

渡波(わたのは)の海岸に到着すると、1年生が13班に分かれて調査をスタート!

今回の実習では、大きく2つのテーマに取り組みました。 

  • テーマ1 「岩礁域潮間帯の生物分布調査」
  • テーマ2 「海岸生物の自由観察」

 

実習地の渡波海岸

実習には、教員4名に加えて3名の助手が参加してくれて大活躍。

さらに、各班にはSA(Student assistant:4年生)やTA(Teaching assistant:大学院生)の先輩が1名ずつ配置され、学生たちの調査をサポートしました。

 

 

テーマ1「岩礁域潮間帯の生物分布調査」

最初のテーマは、磯の潮間帯に見られる生物の「帯状分布」を調べることです。

潮間帯(ちょうかんたい)とは、潮が満ちたり引いたりすることで、海水につかったり、空気中に現れたりする場所のこと。高い位置ほど空気中に晒されている時間が長くなるため、高さによって環境の勾配が顕著に現れます。

高さによって生息する生物種が変わってくるため、同じ高さには同じ種の個体が多く見られるという帯状の分布が形成されます。

上からイワフジツボ、マガキ、
ムラサキインコガイ、緑藻類が帯状分布

 


 

コドラート法で生物の分布を調査 

実習では、鉛直方向における生物の変化を定量的に評価するために「コドラート法」と呼ばれる手法を用います。

岩場に方形枠(コドラート)を設置し、その枠の中にどのような生物が、どのくらいの割合で生息しているのか(被度)を調べます。各生物種の被度を求め、

  • 潮上帯
  • 潮間帯上部
  • 潮間帯中部
  • 潮間帯下部

の4つのゾーンで、比較する調査を行いました。

岩場にコドラートを設置して被度を算出

 

各班で

  • コドラート設置
  • 被度の算出
  • 海面からの高さの計測
  • 記録  

など、それぞれ役割を分担。正確かつ効率的に調査を進めるため、チームワークを発揮させていました。

標尺を用いて海面からの高さを計測

班ごとに計測の仕方に個性がみられます

「人間水平器」も大活躍!


コドラート内にみられる生物の種類を
解説しているのは高橋計介先生(二枚貝生理学)

学生たちも自分で生物種を見分け
目視で大まかな被度を計算しています
 

 

 

テーマ2「海岸生物の自由観察」

学生たちは、事前に考えてきたテーマや、実際に海岸で生物を観察する中で思いついた疑問をもとに、五感を研ぎ澄まして自由に観察や実験を行いました。

実習地では、岩と砂泥底からなる潮間帯が広がります
 

石をひっくり返したり、網を使ったりして
様々な生物を採集しました

 

カニ、ヒトデ、ナベカ … 
さまざまな生き物を発見! 

自由観察では、さまざまな生物が見つかりました。

見つけた生物の種類や生態を調べる学生もいれば、カニ類やイトマキヒトデ、タテジマイソギンチャクなどの特定の生物に着目して、生息場所や模様の違い、行動の特徴について観察を行った学生も。

一人ひとりが興味を持ったテーマに取り組み、個性を発揮した課題が展開されていました。

イトマキヒトデとイソガニとヒライソガニ

イソガニとヒライソガニとイワムシ

イトマキヒトデ、イソガニ、
ヒライソガニ、ユビナガホンヤドカリ


模様が美しいギンポの仲間「ナベカ」
 

海底から触糸と鰓糸(さいし)を出している
ミズヒキゴカイの仲間

  

この日は、最大干潮の潮位が25 cmとあまり潮の引きが良い日ではありませんでした。それでも多くの生物が観察でき、学生たちは見慣れぬ生物との出会いに目を輝かせていました。

実習の終盤には小雨に降られてしまいましたが、無事に実施できて一安心。

昨年は悪天候でフィールド実習を行うことができず、石巻魚市場・ホエールタウンおしかの見学に急遽変更していました。


 

「実際に見る」から生まれる発見

 
海岸で生物を観察すること自体が初めてという学生も多く、普段の授業とは違った、発見に満ちた一日となったのではないかと思います。

実習を終えた学生たちからは、こんな声が寄せられました。 

 

「同じ岩でも、たった数十センチ違うだけで…」

  • 今回の実習では、潮間帯の生物を新しい視点で見ることができた。今までも磯場で生き物を探すことはあったが、今回のように、それぞれの位置ごとにどんな生き物が生息しているかを細かく調べたことはなかったので新鮮だった。思っていたよりも、潮間帯の生物の構成やそれぞれの種間の関係は複雑なものだと感じた。
  • 同じ岩でもたった数十センチ違うだけで、生息している生き物に大きな違いがあることに驚いた。


「見方が変わった」 

  • 今まで海に行くのは釣りのためであり、足元の岩場などには目を向けたことがなかったため、今回の実習では新たな発見が多くありました。今まで生き物ではないと思っていたものが、実は生きているものだと知り驚きました。
  • 今回の海洋実習を通して特に印象に残ったのは、小さな岩や貝の周りだけでも多くの生物が共存し、それぞれの環境で生活していることだ。


「自ら観察する姿勢を、これからの学びへ」 

  • 実際に自分の目で観察することで、生物の特徴や行動への理解が深まり、座学では得られない貴重な経験となった。
  • 実際に生き物に触れたり、動く様子を観察したりすることで、教科書だけでは分からない発見がたくさんありました。また、なぜこのような形をしているのか、どのように生きているのかなど、多くの疑問も生まれました。
  • 今回の経験で得た「自らフィールドに足を運び、五感を研ぎ澄まして観察・記録する」という姿勢を、今後の生物科学の学びや研究に大いに活かしていきたいと思います。


今回の実習では、海岸に生息する生物を観察するだけでなく、生物の分布を調べ、データを取り、環境との関係を考えるという、生物科学らしい学びを体験しました。

「なぜ、ここにこの生物がいるのか?」

実際にフィールドに出て、自分の目で観察することで、教科書だけでは気づきにくい「なぜ」が生まれます。

その疑問を自ら調べ、考えることが、生物科学を学ぶ大切な一歩です。

  

 

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#新入生レポート #学生の声

#実験・実習 #海洋生物・環境コース

 

2026年9月21日月曜日

1年次の野外生物実習・動物編を実施! キャンパスで昆虫採集・種同定・スケッチ

 

6月6日(土)、1年次の「野外生物実習・動物編」を実施しました。

大学キャンパスをフィールドに、昆虫をはじめとする生き物を探して捕まえました。その後、実験室で、採集した生物の種を図鑑で調べ、スケッチするまでの一連の内容を行いました。

参加した1年生からは「大学構内にも意外とたくさんの生物が生息していることに驚いた」との声がありました。


まずは採集方法と注意点を確認

実習に先立ち、生き物を採集する際の注意点を確認。捕虫網と、昆虫等を入れる遠沈管、ジップロックを受け取った学生たちは、それぞれ生き物がいそうな場所へ向かいました。

藤原愛弓先生が注意点を説明

「鉄腕DASH」はご覧になったでしょうか?
藤原先生はミツバチの回に協力・出演中


キャンパスをフィールドに生き物を探す

今回は、大学構内の広大な芝生や桜並木のエリア、三角池の周囲を中心に採集を行いました。

学生たちは芝生の花に来ているチョウやガ、草むらに生息するバッタの仲間などを捕虫網で捕獲して、遠沈管や虫籠に注意深く入れていました。




生物撮影:遠藤柚樹さん

大学構内の生物は多種多様!
生物愛好会の遠藤柚樹さんによるフォトギャラリー


 

生物採集を行う学生たちの様子を紹介

どんなところに生き物がいるのでしょうか? 実際に水辺や草むらを探します。

ガの仲間を捕まえました

昆虫行動学研究室4年生の猪狩君が
昆虫の捕まえ方を後輩たちに指南中

水辺で大きなクロベンケイガニを捕獲しました!

草むらにも、バッタやトンボの仲間がいました


歩きながら水路の生き物も探してきます


 

近くにビオトープがあるため、イトトンボの仲間が沢山飛んでいました(ビオトープとは、生態系を再現して、生物が生息できるようにした場所のこと)。

曇り空ではありましたが、校庭では様々な生き物たちの姿がみられました。

 

学生たちは広い構内のあちこちで、一生懸命に生き物を探して採取していました。

 

野外調査後、参加者全員で集合写真を撮影しました

 

 

実験室で、種の同定やスケッチ

図鑑を見ながら、自分が捕まえた
生き物の種を同定していきます


先輩からのアドバイスを受けながら、
捕まえた生き物のスケッチを進めました



今回の実習を通して、学生たちは身近なキャンパスにも多様な生き物が生息していることを実感しました。

石巻専修大学・生物科学科では、1年次から実際の生き物に触れながら、生物科学を学ぶ実習を行っています。



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2026年9月18日金曜日

春休み中に「地学の勉強会」 学生が教え合いながら教員採用試験対策

2月から3月にかけての春休み期間中に、教員採用試験に向けた「地学の勉強会」を実施しました。

全6週にわたって、3・4限の時間帯に開催。2~4年生まで、約10名が参加しました。

 

この勉強会の特徴は、学生が問題を準備して、学生同士で教え合うスタイルです。

地学の知識を身につけるだけでなく、「どう説明すれば分かりやすいか」「どの問題を取り上げるべきか」といった、教員を目指す学生ならではの学びにもつながりました。

一般的に、高校では「地学基礎」は4人に1人しか学んでおらす、「地学」は履修率たったの1%程度。教員採用試験では、物理・化学・生物・地学、すべてから出題されます。

 

 

学生同士で、互いに教え合う 

勉強会は『ひとりで学べる地学』をテキストとして使用しました。基本的な流れは次の通りです。

  1. 各自がテキストを自習する
  2. 重要な問題や、教員採用試験に出そうな問題を選ぶ
  3. 当日、参加者に問題を出題する
  4. 参加者が(テキストを調べながら)問題を解く 
  5. 問題を準備した学生が解説する
  6. 準備しておいた解答を配布する
  7. 次の人にバトンタッチ 

このように、自分で調べ、解答をまとめ、人に分かりやすく伝えるという演習を繰り返しました。 

「問題を作る→解説する」を
学生自身が行うのが、この勉強会のポイント
 

 

 「教える側」になることで、学びが深まる

参加した学生からは、次のような声が聞かれました。

「どんな例えがあると面白い、
分かりやすい授業になるのかを考えることで、
教員になった際にも役立ちそうだと感じた」 
 

「模範解答を作成する過程も
復習としてとても有用だった」
 

「問題を解くだけでなく、
教え方に着目した勉強ができるのがすごく良いと思った」
  


一人ではなく、仲間と学ぶ

学年を超えた交流も生まれ、一緒に学ぶことで、勉強を続けるモチベーションにもつながったようです。

「他の学年の人と関わることができ、アドバイス等も聞けて良かった」
「情報交換もできたので良かった」

「他の人が用意した問題を解くことにより、
自分では今まで解いてこなかった傾向の問題などを
豊富に解くことができ、
一人で勉強するより知識が深まった」

「長期休みはどうしても怠けて
勉強を自主的にすることがあまりできないので、
みんなと楽しく学習できて、
勉強する習慣を途絶えさせないという面で良かった」


「自分の現段階のレベルを知り、
何が足りていないかが分かった」


今回の勉強会では、教員採用試験対策に加えて、授業を準備する力や相手に伝える力を実践的に身につける機会となりました。

生物科学科では、このような自主ゼミを取り入れながら、4年間をとおした独自の教員採用試験対策を行っています。

 

 

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#自然科学コース  

 

教員採用試験に向けた4年間(例)

4年次:直前対策:理科の勉強会、面接・集団討議の練習ほか(自主ゼミ)