動物生態学研究室卒業生の伊藤凛さんと武田悠佑君は、卒業研究で牡鹿半島のニホンジカの現状を調査しました。メインの調査と並行して、半島内にセンサーカメラを設置して、撮影された動物を記録していました。
このたび、動物相に関するデータを整理したレポートが博物館の紀要(電子版)に公表されました。半島の野生動物の生息に関する定量的なデータで、今後の半島のシカ管理における基盤情報になると期待されます。在学中に取り組んだことが形になって、何よりです。
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| 動物生態学研究室では、 毎年数名の学生が牡鹿半島で調査しています |
【概要】
2023 年から2024 年にかけて、宮城県牡鹿半島でセンサーカメラを用いた動物相の調査を実施しました。
調査間中に撮影された動物は39 種(哺乳類11 種、鳥類28 種)でした。牡鹿半島の動物相の種の豊富さは、東北地方の他地域と同程度でしたが、記録された動画の74%はニホンジカに偏っており、近年の半島内のシカの生息数の増加と分布拡大を反映していました。
シカは秋に多く撮影され、これは交尾期の活動性の高まりを反映していると考えられました。いっぽう日内では、シカの撮影頻度は夜間に高く、半島内で実施されている有害駆除を避けるためと考えられました。
興味深いことに、食肉類の一部は、シカの撮影頻度が高い場所で多く撮影されました。植物生産性の高い場所に複数の動物種が引き寄せられた可能性、あるいは食肉類がシカの死体を食物として利用している可能性が示唆されました。シカの撮影頻度と撮影された動物種数に関連はありませんでしたが、シカが動物相に与える影響については、より長期的な調査を踏まえて判断すべきと思われます。
お二人から、在学中の思い出についてのコメントが届きましたので、紹介します。
研究室の思い出は?
研究室在籍時は、野外活動で牡鹿半島の植物を刈ったり、カメラを設置して動物を記録していました。意外にも体力のいる作業もあり、その後はデータにまとめる事務作業も多くありました。
研究中は毎日が楽しくてカメラに動物が写っている事に毎回感動してました(笑)一年間という短い期間でしたが、記録したノートも増えていき自分が取り組んだ成果が可視化され充実感もありました。就職した今でも車の運転中には、笹の葉を見ると鹿がいるかもと思っちゃいます(笑)
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| 伊藤さんは大学パンフレットのモデルになったこともあります! |
卒業研究に取り組んで学んだことは?
何事にも一生懸命に向き合い根性を持って取り組むことを学びました。思うように結果が出なかったり、行き詰まったりもありますが全てが無駄ではありません。
仕事に就いた今も同じように壁にぶつかりますが、大学中に踏ん張れたからこそ自信がついたのかもしれませんね(笑)これからも困難も全て楽しみながら前向きに挑戦していきます!
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| 牡鹿半島で調査中の伊藤さん センサーカメラを一つずつ点検します |























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