コロナと言えば、グーグルが出している感染者数の予測(COVID-19 感染予測)をご存じでしょうか?天気予報とまではいきませんが、県ごとの予測もあり、参考になります。
その予測で用いられているのが「SEIRモデル」と呼ばれる数理モデルです。人々が
- 感染可能な人(Susceptible)
- 潜伏期間の人(Exposed)
- 発症した人(Infectious)
- 回復した人(Recovered)
βは感染率、σは発症率、γは回復率を表すパラメータ |
ちょっと難しく見えるかもしれませんね…意味的には「接触が多いほど、コロナになる人が増える」といったことを表現した式になっています。
生物科学科での数学
さて、高校では、生物と数学は全く別の科目として考えていた人が多いと思いますが、生物の研究にも数学は活躍します。生物科学科では、
- 1年次に「基礎数学」と「微分積分」という科目で数学の考え方をしっかりと学びます。(受験数学とは違い、)ひとつひとつ式の意味を理解していきます。高校の内容を学び直しつつ、身近な例と対応させて考えることで教養を深めていきます。基礎数学のシラバス(授業内容)
- 数学に不安がある場合は、1年次の「生物科学基礎演習」で演習を行い、手を動かして実力を付けていきます(少人数クラス)。
- 数理モデルの基礎は「応用数学」という科目で学ぶことができます。化石の年代測定など、少し大げさですが「タイムマシンの作り方」を学びます。
- 3年次の実験では、数理モデルによる個体群変動のシミュレーション実験も行ったりする予定です。
- 数理生物学研究室では最近、学生の興味に合わせて、ロックダウン効果のシミュレーション、病床数の予測モデル、ワクチンの効果予測といった卒業研究を行っています。
自然科学コースでは、数学、物理、化学、生物といったサイエンスを幅広く学び、【生物 × 数学】【生物 × 物理】のような融合分野の研究をすることが可能です。