2025年11月10日月曜日

1年次の野外生物実習(動物)を実施! 昆虫採集・動物の痕跡探索

 

6月7日(土)に、野外生物実習を行いました。1年生の3つの実習のうち、今回は最終回となる動物の実習です。

本年度は新たに昆虫の専門家の藤原先生が着任されたこともあり、昨年度までと趣向を変えて、大学近隣で昆虫採集をするグループと、大学演習林で動物の痕跡を探すグループの2つに分かれて活動しました。

参加した1年生からは「大学にいる生物やその周辺の生態系などが知れて、身近な環境にも多様な生き物が生息していることを実感できました」との声がありました。

 


昆虫採集 大学近隣にて

水生生物&昆虫採集を行う班の学生たちの様子を紹介します。

まずは水生生物の採取のため、数名の教員の引率のもと、大学キャンパスから道路一本をまたいだ田んぼへと徒歩で向かいました。

学生たちはどんなところに生き物がいそうか?と考えながら、配布されたスポイトで田んぼの水を採取していきます。

水生生物がいそうな場所を探す学生たち

スポイトで採取した水を光に透かしつつ、目で見て観察しても、なかなか生き物は見つからないようです。

大学の実験室に戻って顕微鏡で注意深く観察すれば、ミクロサイズの水生生物が見つかるかもしれません。

田んぼの畔(あぜ)に並んで、スポイトで水を採取

 

さて、田んぼの水の採取が終わったら、続いて大学構内に移動して昆虫採集です。

今回は主に、大学構内の広大な芝生や桜並木のエリアを中心に昆虫採取を行いました。捕虫網と昆虫を入れる遠沈管、熱中症予防のための塩タブレットを配布した後、学生たちはそれぞれ昆虫がいそうな場所に移動していきました。

石巻専修大学の構内の、サクラの並木と芝生
芝生にはシロツメクサなどの草本が開花

学生たちは芝生の花に来ているチョウやガ、甲虫、アブやハチの仲間などを捕虫網で捕獲して、遠沈管や虫籠に注意深く入れていました。芝生にはそろそろバッタの仲間がたくさん出てきているのでは?と期待していたのですが、まだ本格的な発生時期には少し早かったようです。

昆虫採取に挑む学生たち
遠沈管の中には採取した昆虫が
 

シジミチョウの仲間をゲット
 

昆虫採集自体が久しぶりの学生もいたようで、童心にかえったかのように一生懸命に虫を追いかけて捕まえている姿が印象的でした。

学内のツツジにとまっていた甲虫
(ハナムグリの仲間)




動物の痕跡探索 大学演習林にて

大学から歩いて5分の場所に、演習林があります。

 

本学の学生が卒業研究で出入りしている森林で、規模が小さい割に多様な動物が暮らしています。この演習林を散策してみることにしました。

  

4年生の宍戸君が、卒業研究で調べているタヌキとアナグマのタメ糞場について解説中です。
「タヌキは決まった場所でいろいろな個体が糞をして、コミュニケーションしているらしいよ」



同じく4年生の岩渕君は演習林で行っているシカの調査について1年生に話しをします。

「演習林には最近外からシカが入り込んできて、アオキなどの植物を食べてます」多数の学生相手にしゃべるのが初めてなので、少々緊張気味…。



「フィールドワークは初めて」という1年生も多く、クモの巣を払って歩きながらの実習に興味津々でした。



シロダモの枝に、小鳥の巣が作られていました(卵はありませんでした)。草をきれいに織り合わせた、見事な出来栄えです。




ハクビシンの糞です。サクランボをたくさん食べるので、白いタネがたくさん出てきます。


昆虫採集のグループと合流しました。採集した虫をみんなで見せ合います。



昼食後にはPC室に移動して、センサーカメラでとらえた動物を確認することに。「どんな動物がいるんだろう…?」



岩渕君と宍戸君が撮影したお宝映像を大放出します。

ニホンジカ


ニホンカモシカ



ニホンアナグマ



タヌキ



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#実験・実習 

1年次の野外生物実習では、全員が「海洋生物系・動物系・植物系」3つの実習に参加します。