2025年11月6日木曜日

【潜水調査実習】石巻の海で潜水実習を実施 生物科学科3年生がSCUBAダイビングを体験!

セイテンな9月の月曜日に「潜水調査実習」の一環として、生物科学科3年生の6名が石巻の海に潜る体験をしてきました。

これまでの座学やプール実習で学んできたSCUBAダイビングのスキルを実践する海洋実習です。

今回も指導をお願いする(有)フクダ海洋企画の福田介人さんからお借りしたSCUBA器材をトラックに積み込み、港に移動。

港から船で移動後、岸から沖方向に50mの調査用ラインを敷設して、ビーチエントリーです。

重い潜水器材は、仲間と協力しながら装着したりして、いよいよ潜水開始です。みんな緊張している様子です。

指導する玉置教授
(沿岸環境工学研究室)


海のなかでは、うねりが残り、水が少し濁っていましたが、魚の群れが見れたりもしました。学生たちは調査用のラインに沿いながら、海の生物の観察を続けました。

海に広がるたくさんの生き物たちの営みに、学生さんたちはすっかり興奮。

はじめの緊張はいつの間にかほどけて、海の中に笑顔が広がっていました(観察された海の生き物は全てもとの場所に戻しました)。


予定していた実習の3時間があっという間に過ぎ去りました。

 

今回の実習では、これまでの大学の授業で学んできた海の知識を、自分の目で見て、また感じたりして、彼ら・彼女らの体験へとつなげることができたものと思います。

夏の終わりの良い一日となりました。

港に戻っての記念写真



受講した学生さんの声(抜粋) 
海洋実習を通じて、強く感じたのは海とプールでは全然違うということだった。海の中では、うねりや流れがあることで姿勢を真っ直ぐに保つことが難しかったし、泳ぎ方にも気を付けないと、砂を巻き上げてしまって視界が不明瞭になってしまうことが分かった。

今回はずっと海底を這っているような状態だったが、本来はずっと海底と並行に浮いている状態が理想であり、そのために中性浮力が重要であると感じた。中性浮力は、空気を吐く量を調節することで得られるため、そういった技術を身につけたい。また、途中でマスク内に水が入ってきてしまい、その時は海面に上がって水を抜いたがマスククリアーができれば、便利だったのかなと思った。

海の中に潜ると、本当に生物の密度が高くて、ヒトデやイソギンチャクなどが磯で見るよりも明らかに高密度に生息していて驚いた。こういった浅海域のような中間の地点でこそ、いろいろな発見があるのかなとも思った。

今回は、インストラクターについていくのが精一杯だったので、周りの海中の様子をしっかり見ることが出来なかったので、周りの様子だったり、生物を観察できるような余裕を持てるくらいになりたいと思った。

海底などといった、様々な場所で調査ができるという能力は、研究テーマや研究のヒントに巡り合うきっかけが増えるのではないかと思うので、潜水をはじめ、いろいろな場所へ赴くことができる力をこれからも新しく身につけたいと思う。


実際に海に潜ってみて、楽しかったと同時に海に潜ることの難しさを知った。プール実習では常に足がつくという安心感があったが、海ではうまく泳げずに砂を巻き上げてしまって海底が見えなくなり、どこが底なのかわからなくなり不安になったり、先導するインストラクターの姿が見えなくなったりなど、余裕をもって泳げなかった。

実際に潜ってみて、慌てないことが大切だと改めて実感した。ときどきレギュレーターが口から離れてしまい、焦ってしまう時があったが、冷静にレギュレーターをくわえることができた。落ち着いて周りを見ると、海底にすむヒトデやウニ、海藻、魚、イカなど様々な生物を見ることができ、海の中を少しでも知ることができて楽しかった。小さいコウイカ?に触れることができてうれしかったし、とてもかわいかった。

これから、ダイビングライセンスや潜水士の資格を取りたいと考え、もっとBC(浮力調整具)の使い方などを学んで、砂を巻き上げないように泳いだり、たくさんの生物を見つけたりしたいと思った。また、前半にシュノーケリングをして、小さな魚の群れやクラゲ、カニなどを見ることができ、浅瀬ともう少し深い場所での生物の違いなどについてももっと知りたいと思った。
海での潜水実習では、実際に多くの生き物が観察できた。ウニやナマコ、イカ、カニ、イシダイなどの魚が見られた。海藻が岩場のようなごつごつした場所に生えており、小魚やナマコ、ウニなどの生物が観察できた。

水中では思い通りに動けず、岩場をよけることが難しく他の学生とぶつかることもあり、水中でのバランスのとりにくさや距離感のつかみにくさを実感した。また、あまり生物を探す余裕がなくて、インストラクターに教えてもらったものがほとんどだった。

プール実習の時には、耳抜き後に鼻呼吸になってしまい焦っていたが、今回は耳抜きもその後の呼吸も問題なくできた。また、プール実習の時は4mの水深がかなり深く感じたが、海洋実習ではほとんど水底にいたため、深さがあまり分からず深度による怖さはなかった。しかし、何度かマスクやレギュレーターの隙間から水が入って来て焦った場面もあり、呼吸や姿勢を落ち着けることが大切だと学んだ。

潜水中は何度か不安に感じたこともあったが、生き物が水中で実際に動いている姿を水槽や写真ではなく、自分の目で観察できたことがとても楽しかった。
今回の潜水実習では、生物が水中でどのように過ごしているのかが分かった。砂浜では、ヒトデや小さなハゼ、コウイカの幼体を見ることができた。これらは底で動かずに静止していた。

奥へ進むと岩場があり、そこには海藻が茂っていた。砂浜と比べて生物量が多く、海藻がある場所の方が生物にとって生活しやすいのが分かった。岩場で静止していたら、ベラが近づいてきたので、ベラは好奇心旺盛な魚であることが分かった。タコ、イカは手で触れるまで逃げなかったので、擬態に自信があるのかなと思った。

海での潜水は、プールと違い潮の流れと波があったため、体を安定させることが難しかった。そのため、水中カメラでの撮影は、カメラが不調であったためできなかったが、対象をうまく撮影することは難しかったと考えられる。

さらにインストラクターについていくことが始めは大変であったが、途中から慣れてきたため、うまく泳いでついていくことができた。潜水を待っている間に行ったシュノーケリングでは、浅瀬を泳いだが意外と多くの生物を見ることができた。クラゲ、ガザミ、アオリイカ、ウミタナゴ、コショウダイが泳いでいた。



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