今回ご紹介するのは、ギンザメ目テングギンザメ科に属するアズマギンザメ。
以前紹介した ココノホシギンザメ と同じく、非常に原始的な魚です。最も古い化石は4億年以上前のデボン紀の地層から発見されていて、デボン紀からそのままの姿で今日に至る珍しい魚。
食性や主な生息水深、成熟時期・年齢ともに不明な深海魚です。
アズマギンザメの頭部 |
吻部(ふんぶ、頭部の前方)が天狗の鼻のように細長く伸びています。頭部の下側に口があります。
ギンザメ類の雄は特殊な交接器を頭部と腹部に持っています(今回の個体は雌のため交接器はありません)。
吻部を拡大したもの |
この長い吻部がどのような役割を持つのかは不明です。
内蔵部分の解剖 |
内蔵の大半を肝臓を占めます。
実は、ここにたくさんの脂肪が存在していて、鈴木研究室(地域水産資源利用学)ではこの脂の抽出、組成の解析をして、人の健康を増進させる有用魚油の探索を行っています。
【深海魚紹介シリーズ】