2022年4月9日土曜日

豚足標本を作ってみよう!

私たち生物科学科では、動物の骨の構造について学ぶため、家畜のブタの足を材料に標本の製作実習を行っています。今日は、ご家庭でも気軽にできる標本の製作法を説明しましょう。

まずは豚足を確保しましょう。業務用スーパーに行けば、ひとつ数十円で購入できます。

豚足を水洗いしたのち、消化酵素(入れ歯洗浄剤)の入った鍋に入れて弱火でコトコトゆでます(だいたい一日くらい)。靭帯の部分が柔らかくなるので、その後の作業が簡単になります。

手を使って大きな肉片を剥がしたら、ピンセットで細かい肉を取り除いて、骨だけにします。処理が終わったらタンパク質分解酵素の入った容器に入れ、数日放置します。

クリーニングとタンパク質分解酵素による処理を数回繰り返して、最後に60℃くらいで一昼夜乾燥させればきれいな骨になります。こうなると、匂いもほとんどしなくなります。
 
 
 

バラバラになっている骨を、お手本を参考に並べます。手足の骨は、細かいパーツが組み合わさって構成されています。
 

仮組みのあと、関節部分にボンドを流し込んで固定します。

骨にドリルで穴をあけ、針金でつないで固定します。接着剤だけでは強度に問題があるため、長もちする標本をつくるには、面倒でもこの方法が一番です。

完成です! 標本を自作することで、移動のための器官「手足」の構造を理解できます。骨は進化が作り出した芸術品。インテリアとしてもおススメですよ。おひとついかが?
 
 
 
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