単細胞生物から多細胞生物の進化を考える
集まって力を発揮する細胞性粘菌の研究を行っている研究室です(阿部知顕教授)。
細胞性粘菌という生物は、森林などの土壌に生息するとされる単細胞生物で、約15マイクロミリメートルほどの大きさのアメーバです。
細菌などの有機物を餌として捕食し、分裂増殖しますが、餌が足りなくなると、同じ種のアメーバ同士で化学物質のやり取りによるコミュニケーションを取り、集まって一つの多細胞から成り立つ生き物のように変化します。
そして光と熱に導かれて移動し、最後はセルロースの細胞壁を持つ、柄細胞と胞子細胞に分化します。
単細胞生物と多細胞生物の両方の特徴があり、植物的な細胞壁があったりアメーバだったりどっちつかずの生き物で、広く研究されてきました。
この生物の面白さに惹きつけられて、研究を続けています。
【主な担当科目】
- 生化学
- 動物発生学
- 分子発生学
来年度(令和4年度)から、新コースとして「微生物・生命分子コース」がスタート!