伊藤友仁さんは、令和5年度に本学の大学院生命科学専攻を修了。
大学演習林に生息するアカネズミ(Apodemus speciosus)の捕獲個体数・捕獲回数の時間的変化を、地上種子量との関連性に着目して評価しました。その研究成果の一部が、このたび学術誌に掲載されることになりました。
- 伊藤友仁・辻大和(2025)アカネズミ Apodemus speciosus の捕獲に対する地上種子量の負の効果:げっ歯類の個体数推定の精度向上に向けて. 哺乳類科学
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アカネズミ(Apodemus speciosus) |
2021年から2022年にかけて、シャーマントラップを用いた捕獲調査ならびに地上種子量の調査を行い、アカネズミを115回(36個体)捕まえました。
捕獲個体数は夏に増える傾向がありました。幼獣が7月と9 - 11月に捕獲されたため、石巻のアカネズミは春・秋2回に繁殖していると考えられます。
地上にある種子の量は秋に最も大きく、この時期のアカネズミの食物環境は良好と考えられます。ある月の地上種子量とその月のアカネズミの捕獲個体数・捕獲回数との間に相関はなかったのですが、翌月以降のアカネズミの捕獲個体数との間には負の相関がみられました。
地上種子量と捕獲個体数・捕獲回数の関係が顕在化するまでの「ずれ」は、生まれたアカネズミが性成熟し分散するまでに要する時間、あるいはアカネズミが地上種子量に合わせて行動を切り替えるのに要する時間に相当すると考えられます。
伊藤さんからのコメント
大学時代の研究が「哺乳類科学」に掲載されることになりました。研究成果が世に出るのは大変光栄ですが、ここに至るまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。
私の研究対象は、日本全国の山林に広く分布するアカネズミです。しかし、研究開始当初は捕獲が難しく、学部3年9月から4年4月までの半年間、一匹も捕まえることができませんでした。エサや罠の設置場所を何度も工夫し、試行錯誤を重ねた結果、ようやく成果を得ることができました。
この経験を通じて、困難に直面しても諦めずに工夫を重ねることの大切さを学ぶことができました。現在は、研究職の人材派遣を通じて、研究を支える側としてもこの学びを活かせています。
私の研究対象は、日本全国の山林に広く分布するアカネズミです。しかし、研究開始当初は捕獲が難しく、学部3年9月から4年4月までの半年間、一匹も捕まえることができませんでした。エサや罠の設置場所を何度も工夫し、試行錯誤を重ねた結果、ようやく成果を得ることができました。
この経験を通じて、困難に直面しても諦めずに工夫を重ねることの大切さを学ぶことができました。現在は、研究職の人材派遣を通じて、研究を支える側としてもこの学びを活かせています。
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地元紙「石巻かほく」に連載中の #いしのまき動物記(2024年9月~) 伊藤さんによるネズミ調査の話が登場 (イラストは辻研OBの成田さんによるものです) |
【リンク】
- 【生物科学科】シカの角切行事にボランティアとして参加(大学ホームページ)
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- 動物生態学研究室でフィールドワーク (伊藤さん、4年次の調査の様子)
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