2024年10月31日木曜日

10月の記事まとめ

1年次:野外生物実習
 

海洋系・動物系の実習から、地域貢献イベント、学会発表まで、さまざまな記事をアップしました。

週1~2回程度で更新しています。ブックマークもよろしくお願いします。


3年次:海洋生物・環境科学実習

算数トライアスロンは11月9日(土)に本学で実施
当日参加OKになりました






10月17日(木)ライフサイエンスセミナーを開催

 藤原愛弓先生による講演
(一般社団法人 日本在来種みつばちの会理事)
「ニホンミツバチの生態と養蜂」



















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#メディア掲載




大学ホームページ記事からのピックアップ

 

食のみやぎ応援団 新商品発表会(大学HPより)

「ほやっほー」でおなじみ、ホヤのアイドル
萌江さんが本学のブースに来てくださったようです



スマホで簡単! オンライン相談会が始まりました(随時、予約受付中)
詳しくはこちら(大学HP) Zoomで個別相談ができます



2024年10月29日火曜日

NHK番組の取材を受けました! 動物生態学研究室 武田悠佑

 

生物科学科・動物生態学研究室4年の武田悠佑です。

912日、NHKの特集番組『東北ここから』の取材を受けましたので報告します。

右が武田さん
 

動物生態学研究室では野生動物の交通事故(ロードキル)の研究を2020年から開始し、最近は石巻市で問題となっているニホンジカの衝突事故にとくに力を入れています。

市内では、令和3年度に約70件のニホンジカのロードキルが発生し、それに伴う被害額は2130万円にのぼっています。

東北地方のシカ問題にクローズアップした番組の中で、本研究での取り組みを取材していただきました。

今回の取材では、牡鹿半島での野外調査、ならびに学内でのラボワークを撮影しました。

調査地の取材では普段よりも現地を詳細に見回り、森の様子、シカの状況などをお伝えする事ができました。


学内でのインタビューでは緊張してうまく説明する事ができたとは言えないと思います。

ただ、ロードキルが社会に与える影響や、事故の発生要因についてお話しできた事は、今回の取材での成果だと思います。研究成果を様々な人に見ていただける機会を得たことにより、今後の研究に対するモチベーションが上がりました。

番組を見て、ヒトと野生動物との関わりについて考える人が増えてくれることを期待しています。

 

 


地元紙「石巻かほく」に連載中の
いしのまき動物記(2024年9月~)

イラストは辻研OBの成田さんによるものです

 

 

【リンク】

 

【関連ブログ記事】 ロードキル関連

#学生の声  #地域×大学

#動物生態学研究室 #動物・植物コース


 

2024年10月25日金曜日

3年生の海洋生物・環境科学実習(海洋編)を行いました! 海洋観測・ベントス調査

 

夏休み期間中の8/21(水)に海洋生物・環境科学実習(海洋編)を行いました。別日に、伊豆沼で環境保全に関する実習も行っています。

この実習は、海洋生物と環境との関わりについての理解を深めることを目的としており、石巻市北上町十三浜の追波湾と大室磯浜で、2グループに別れて乗船による海洋観測実習と磯場でのベントス(底生生物)調査を実施しました。


大学に集合し、
バスに乗車して実習地に向けて出発



追波湾での海洋観測 

この実習のねらいは、船の上から直接自分の力で海洋観測を体験することで座学を通して学んだ海洋環境の理解を深めてもらうことです。

海洋観測には15名の3年生が参加しました。天気は晴れ。風、波のうねりも小さく、まずまずのコンディションの下、チャーターした2艘の漁船に分乗して10:30に相川漁港を元気に出発。

笑顔で観測点に向かう学生たち

この日は大潮で潮の動きが大きく、追波湾沖には沖の海水と河口からの汽水の境に浮遊物が集まったできた“潮目”がはっきりと見られました。
 

河川水の影響が強い新北上川の河口と三陸沿岸水の影響が強い追波湾沖に観測点を設定。

それぞれの測点で、様々な環境因子(水深、水温、塩分、密度、クロロフィル、酸素、水中光量子)の測定やプランクトン採集を行いました。


水中光量子計の説明を聴く学生

採水器で水深50mの海水を採取

水深50mの海水は表層より4℃低いので
大分冷たく感じます

白い透明度板を海に下ろして
見えなくなった深度を測ります

プランクトンネットで動物プランクトンを採集


 波に揺られる船の上での立ち仕事は足に力が入り、水深50mの海底まで観測機材を下ろしては引き上げる作業は体力を使います。

 

釣船と思いこみ、魚が揚るのを
待ち構えているたウミネコたち
 

観測で得られたデータは、大学に持ち帰って解析。2つの測点での鉛直的環境の変化や生物量にどのような違いが見られるかを調べ、海の環境理解を深めていきます。

揺れる足場、底層の冷たい海水、潮の香り、波しぶきの味、ロープを通して感じる海の流れや深さなどほとんどの学生にとっては初めての経験ばかり。観測結果の数値データからだけでは分かり得ない本当の海の環境を体感することができたことでしょう。


学生からのコメント

  • 実際に体験して、サンプル採取の大変さを実感できて面白かったです。
  • プランクトン学や海洋学で習ったことを実際に確かめられる良い機会になりました。
  • 船酔いであまり作業に参加できませんでしたが、海の青の濃さが違っていたり、潮目を見たりすることができて良い経験になりました。
  • 小さなころからフェリーのような船にはよく乗っていたため、船酔いはしないと考えていたが、いざ小型船に乗ってみるとよく揺れ、まったくの別物の乗り物だったのだと実感した。





大室磯浜のベントス調査

この日は大潮で最干潮位は10:47に16 cm。絶好の磯観察日和でした。

実習では4人でグループを組み、FランクからSSSランクまで順に、お題のベントスを探して見分けていく「ベントスクエスト」を行いました。

お題のベントスを探す学生達

ほとんどの学生にとって特定のベントスを探したり見分けたりするのは初めての経験で、どんなところに住んでいるのかイメージができなかったり、似ている種との区別で混乱したりと、苦戦している様子でした。

誰かがそれっぽいベントスを見つけると、
グループメンバーが集まってきます
 

グループごとに良さそうな場所を見つけて調査を行っていました。同じ磯場の環境でも、ベントスの種によって好みの場所が異なるので、くまなく探していく必要があります。

お題のベントスを見つけたら
写真を撮って記録していきます

飛沫帯の転石下に生息する
キントンイロカワザンショウを探す3年生たち

キントンイロカワザンショウ

 

一番進んだグループはSSSランクのクエストまですべてクリアしていました!

今回学生たちが見つけてくれたベントスたちは以下の通りです。
節足動物門
アカイソガニ
ヒライソガニ
イソガニ
オウギガニの仲間
オオヨツハモガニ
ホンヤドカリ
イワフジツボ
クロフジツボ
イソヘラムシ
ニセスナホリムシ
キタフナムシ
ヨコエビの仲間
軟体動物門
ヒザラガイ
ヒメケハダヒザラガイ
ウスヒザラガイ
ホソウスヒザラガイ
タマキビ
アラレタマキビ
クロタマキビ
イシダタミ
クロヅケガイ
クビレクロヅケ
イガイ
ムラサキインコガイ
レイシガイ
イボニシ
オウウヨウラク
アオモリムシロ
ムギガイ属の仲間
カラマツガイ
ベッコウガサ
コガモガイの仲間
アオガイの仲間
ホソスジアオガイ
キントンイロカワザンショウ
オオウスイロヘソカドガイ
ヤマトクビキレ
スカシガイの仲間
アオウミウシ
アカザラガイ
コベルトフネガイ
マガキ
ケガキ
環形動物門
イソゴカイ属の仲間
オイワケゴカイ
エゾカサネカンザシ
刺胞動物門
ヨロイイソギンチャク
ベリルイソギンチャク
ミドリイソギンチャク
棘皮動物門
イトマキヒトデ
ヒメヒトデ
バフンウニ
キタムラサキウニ
外肛動物門
コケムシの仲間
海綿動物門
ダイダイイソカイメン
ナミイソカイメン
脊椎動物門
ナベカ
アゴハゼ



イトマキヒトデとヒメヒトデ

アオウミウシ

「画像や本でしか見たことがなかった
アオウミウシを見つけて一番興奮した」
という学生も


実際にフィールドに足を運び生物が生息している様子を目の当たりにすることで、学生たちは多くの気づきを得たようでした。


学生からのコメント

  • 今回の実習で磯浜の範囲内で私が思っていたよりも多くの生物が発見出来てすごく驚いた。
  • レッドリストに載るような貴重な生物も発見することができてうれしかった。
  • 生き物の採集をしたことで、磯浜では狭い範囲の中でも種多様性の富んだ生態系が形成されていることがわかった。
  • SAの先輩がどの生物をもっていっても名前がすぐにでてくるのが本当にすごいと思った。※SA=Student Assistant
  • やみくもに探していた1年生の海洋実習とは異なり、この生物ならこの辺りにいるかもしれないと予想をたてながら探すことができた。






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【関連ブログ記事】 

#実験・実習 #海洋生物・環境コース #学生の声

 

3年次の実習 

 

1年次の実習


生物科学科の実習について

1年次の「野外生物実習」は必修科目で、全員が3回の実習に参加します(海洋系、動物系、植物系)。

3年次の実習は選択必修科目で、コースに関係なく、「海洋生物・環境科学実習」「動物学実習」「植物学実習」「生命科学実習」からひとつを選ぶことができます。

海洋生物・環境コースの学生については、これらとは別に3年次の「潜水調査実習」も履修可能です(人数制限あり)。


2024年10月21日月曜日

算数トライアスロンをプレ開催「むずかしかったけど、考えるのが楽しかった」 教員を目指す学生がサポート

近くの開北小学校でプレ開催


11月9日(土)、算数トライアスロンという小学生向けのイベントを本学で実施します。当日参加OKになりました!

 

算数トライアスロンって?

算数トライアスロンは日本数学検定協会(数検)が提供しているプログラムで、体を動かしながら「パズル」や「迷路」などの様々な問題をトライアスロンのようにクリアしていくものです。

問題は普段の算数の授業でやる計算だけではなく、ひらめきが必要なものが多く用意されています(大人も苦戦する問題も?)。

このイベントは宮城県では初開催で、大学が主体となっての開催は全国初の取り組みのようです。

 

 

目的はいろいろ ~地域の学力・教育力向上を目指して~

算数・数学の勉強は、公式を使っていかに速く問題を解くかは重要ではありません。算数アレルギーのある子供は集中することが難しかったりします。そこで、子供が飽きないような、ひらめきが必要となる問題を用意することで、じっくり問題に向き合い、集中力を養ってもらうという目的があります。

座学ではなく、体を動かしながらイスなしで解答してもらうこともポイントです。ヒントコーナーを用意しているので、困ったら相談に行きます。個人に合った速度で、個人のゴールを目指してもらいます。

パズルのような問題ばかりなので、普段の算数は苦手でも児童によってはパッと解けたりします。 いつもは解けないから苦手…面倒だから苦手…とならず、できた喜びを味わうことで、普段の算数の授業に還元してもらうことも目的です。

人間教育学科と協力して実施

 

 

教員を目指す学生がサポート

「地域の学力向上を目指して」

少し堅い話になりますが、今年の「全国学力テスト」では、仙台市を除く宮城県の平均正答率で見てみると、小学校の算数は全国で最も低い結果となっています。中学校の数学でも全国で2番目に低い結果。

点数がすべてではありませんが、算数トライアスロンによって算数好きな児童が増えることで、少しでも地域の学力向上につながればと考えています。

 

「地域の教育力向上を目指して」

算数トライアスロンのイベントを支えるのは学生です。本学の生物科学科・人間教育学科は毎年教員を輩出しています。生物科学科では、生物系の専門科目がある分、人間教育学科ほど教育に関する授業・体験ができる訳ではありません。

そこで、少しでも教育経験を積んでもらう機会になると考え、学生に声をかけました。中学校の教員を目指す学生が多いですが、小学校と中学校とのつながりを知るきっかけになるでしょうし、実際の児童・生徒と交流できる数少ない機会になると思います。



プレ開催しました

10月7日(月)に近くの開北小学校でプレで開催しました(4年生対象)。

算数が苦手という児童の方が多かったですが、アンケートでは参加者全員が「楽しかった」と答えてくれました。どのようなところが楽しかったですか?という問に対しては、以下のような回答が得られました。

  • ぜんぶ
  • ふだん算数でやらない問題をやって、ドキドキしてやったのが楽しかった
  • むずかしい問題を友だちと考えることができたところ
  • むずかしかったけど、考えるのが楽しかった
  • いろいろな問題があってスタンプがもらえるところ
  • いろいろな算数を知った

学校での勉強は知識を覚えることはもちろん大切ですが、「頭で汗をかいて」考えることをとおして、学ぶきっかけになってくれたとしたら嬉しいです。

開北小学校の皆さま、ご協力ありがとうございました。

 

 

共催の石巻市教育委員会とも連携しながら、プレ開催での反省点をいかして、本番に臨みたいと思います。本番は4年生~6年生対象で、学年に合った問題が用意されます。

プレ開催の様子はこちら↓↓↓(大学HP) 当日の様子が良く分かる記事がアップされています。

 

参加教員

  • 人間教育学科 横江 信一 特任教授(学級経営研究室)
  • 人間教育学科 奥山 勉 特任教授(算数教育研究室)
  • 生物科学科  渡辺 正芳 准教授(数理生物学研究室)



職員の協力も得ながら、学生がチラシを作ってくれました。先日行われた大学祭でも宣伝に使いました。 

申込〆切:10月28日(金) → 当日参加OK! 

 



 

【リンク】本番の様子が「石巻かほく」に取り上げられました

 

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#地域×大学 #自然科学コース #教員採用試験