学校での授業さながらに、 中学理科の内容を正しく分かりやすく伝える |
どんな職業に就いても必ず必要となるのが「伝える力」
たとえば、せっかく良い商品があっても、その良さを伝えなければ売り上げにつながりません。メールでも会議でもどんな場面でも、伝える力の重要性は高まっているように思います。
生物科学科には2年次に、主にプレゼンテーションについて実践しながら学ぶ「基礎演習」という科目があります。令和4年度からスタートしたカリキュラムでの新しい科目で、今年が初実施です。
3年次のバイオサイエンスコミュニケーション、そして4年次の卒業研究につながる科目です。
中学校の教科書が題材 |
今回は、自然科学コースの「自然科学基礎演習」の様子を紹介
基礎演習は4つのコース別々で実施しています(少人数教育)。
自然科学コースでは、中学理科(と中学数学)の内容についての「模擬授業」を行うことにしました。いきなり授業は少しハードルが高いので、「例題を説明して、問題を解いてもらって解説」を基本スタイルとしました。
教員志望の学生が比較的多いコースですので、授業方法を考えるきっかけにもなると思います。
自然科学コースの2年生は15名で、4つの班に分かれて準備をしました。各班に教員もひとりついて、アドバイスをします。(班発表が終わると、全員実施の個人発表に移ります。)
意見をまとめるのは大変ですね |
班全体で良い発表をするための話し合い
何を伝えたいのか、全体のストーリーはどうするのか、どんな問題を出すのか、パワポを使うのか板書にするのか、配布資料はどうするのか、などなど考えるべきことは山盛りです。
「そもそも雲ってどうやってできるんだっけ…」 「まずそれを聞いてみればいいんじゃない?」 |
教員からのアドバイスも参考にしつつも、 意見を出し合って、検討を重ねました (グループディスカッションの練習) |
ひとつの班の発表時間は30分。1日で、ふたつの班が発表を行いました。
B班 消化のしくみ
大杉、伊藤、小野寺、古川(担当教員:指方)
C班 物体の運動の速さの変化
須賀、今野、松木、葛西(担当教員:前田)
D班 雲のでき方
佐々木、千葉、菊地(担当教員:渡辺)
「雲のでき方」ミニ実験
ポンプを使ってペットボトル内の圧力を高めて…
それぞれの班に工夫が見られて、聞いていて楽しいものでした。 荒削りな?ところは、個人発表で改善していってほしいと思います。
聞き手(学生と教員)が評価して、コメントをフィードバック
聞く側もただ聞くだけではなく、発表者の評価をします。相手の良いところ、改善の余地があるところを考えることで、聞く側も成長できるでしょう。
良かった点や改善点をまとめて、発表者にフィードバックしました。
A3用紙いっぱいにコメントが |
班発表が終わったら、次は個人戦(と言っても協力はします)。
選ばれたテーマを見てみると、植物の細胞、遺伝の規則性、水の分解、イオンと原子のなり立ち、電気の正体、月の満ち欠けなど、多岐に渡ります。今度は数学のテーマを選んだ学生も。
班発表での反省を生かして、相談しつつも個人個人で内容を吟味していきましょう。どのような授業が繰り広げられるのか楽しみです。
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自然科学基礎演習の最終回として、2月の卒業研究発表会に参加して先輩たちの発表を聞きに行きます。
本番の雰囲気を感じることで将来のイメージがつかめるでしょうし、研究室を決めるためのヒントにもなるはず。先輩のプレゼンの良いところ(や改善の余地があるところ)を参考に、今後に生かしてほしいと思います。
卒業研究ポスター発表会 |