2021年8月12日木曜日

植物学実習(植物コース3年次)2日目

7月10日(土)に植物コース3年次を対象にした植物学実習(2日目)が蔵王山で行われました。

残念ながら霧と霧雨を行ったり来たりの天気でしたが、お釜(火口)の周辺と御田の神(おだのかみ)湿原をまわり、亜高山帯・高山帯の多様な植生を楽しみました。

【お釜(火口)周辺】

パッチ状に生育するハイマツ
(Pinus pumila (Pall.) Regel)
その周りを取り囲むガンコウラン
(Empetrum nigrum L. var. japonicum K. Koch)
を観察

蔵王山と言えば高山植物の女王コマクサ
(Dicentra peregrina (Rudolph) Makino)
ちょうど見頃でした

サクラっぽいけれど
花が咲いていないので迷う

実を発見!
タカネザクラ/ミネザクラ
(Cerasus nipponica (Matsum.) Masam. et S. Suzuki var. nipponica)
でした

ネバリノギラン
(Aletris foliata (Maxim.) Bureau et French)
とノギランの違いは?

花の部分がベタベタするのがネバリノギラン。
ねちょっ!

マクロレンズで激写中の根本先生

撮っているのはイワオトギリ
(Hypericum senanense Maxim. subsp. mutiloides (R.Keller) N.Robson)
オトギリソウの不穏な名前は
葉にある黒い油点から。
近くに洋館はありません

予習メモを確認しながら同定中

さてこの白い花はなんだ?

オノエラン(Galearis fauriei (Finet) P.F.Hunt)
清楚な佇まいが美しい蘭です

だんだん砂礫で植物が少なくなってきました

吹きつける霧で左側のグラスだけ真っ白の
依田先生

糖分補給は大切

お昼休憩中、一瞬だけ霧が晴れたので
お釜を目指して走る!
(ギリギリ見えたそうです)

ご飯も食べたし、さて下りましょうか

【御田の神湿原】
幻想的な風景ですが
木道が滑りやすいので注意

あれ何? どれ?

みんな大好き
モウセンゴケ(Drosera rotundifolia L.)

ハクサンシャクナゲ
(Rhododendron brachycarpum D.Don ex G.Don)
の花と葉の特徴を確認

背萼片がピンッと立ち上がっていて
後ろに苞があるので、トキソウ
(Pogonia japonica)ですね
もう少し色の濃いサワラン(Eleorchis japonica)
もありました

ウラジロヨウラク
(Menziesia multiflora Maxim. Craven)

こちらはガクウラジロヨウラク
(Menziesia multiflora var. longicalyx)
萼が長いのです

コバイケイソウ(Veratrum stamineum Maxim.)
が満開
今年は当たり年かも

チングルマ(Sieversia pentapetala (L.) Greene)
の実(穂)と
咲き始めのキンコウカ
(Narthecium asiaticum Maxim.)

帰りのバスで虹が見えました


1日目の様子はこちら。

2021年8月10日火曜日

【生物 × 数学】コロナウイルスの数理モデル

本学でコロナワクチンの集団接種が行われました。8月中に、学生と教職員(の希望者)は2回打ち終わることになります。

 
 

コロナと言えば、グーグルが出している感染者数の予測(COVID-19 感染予測をご存じでしょうか?天気予報とまではいきませんが、県ごとの予測もあり、参考になります。

その予測で用いられているのが「SEIRモデル」と呼ばれる数理モデルです。人々が

  • 感染可能な人(Susceptible)
  • 潜伏期間の人(Exposed)
  • 発症した人(Infectious)
  • 回復した人(Recovered)

という風に移り変わる様子( S → E → I → R )を、数式を使ってモデル化したものです。このモデルを発展させたものと人工知能を組み合わせて予測が行われています。

βは感染率、σは発症率、γは回復率を表すパラメータ

ちょっと難しく見えるかもしれませんね…意味的には「接触が多いほど、コロナになる人が増える」といったことを表現した式になっています。
 
 

 生物科学科での数学 

さて、高校では、生物と数学は全く別の科目として考えていた人が多いと思いますが、生物の研究にも数学は活躍します。生物科学科では、

  • 1年次に「基礎数学」と「微分積分」という科目で数学の考え方をしっかりと学びます。(受験数学とは違い、)ひとつひとつ式の意味を理解していきます。高校の内容を学び直しつつ、身近な例と対応させて考えることで教養を深めていきます。基礎数学のシラバス(授業内容)
  • 数学に不安がある場合は、1年次の「生物科学基礎演習」で演習を行い、手を動かして実力を付けていきます(少人数クラス)。


  • 数理モデルの基礎は「応用数学」という科目で学ぶことができます。化石の年代測定など、少し大げさですが「タイムマシンの作り方」を学びます。
  • 3年次の実験では、数理モデルによる個体群変動のシミュレーション実験も行ったりする予定です。
  • 数理生物学研究室では最近、学生の興味に合わせて、ロックダウン効果のシミュレーション、病床数の予測モデル、ワクチンの効果予測といった卒業研究を行っています。


自然科学コースでは、数学、物理、化学、生物といったサイエンスを幅広く学び、【生物 × 数学】【生物 × 物理】のような融合分野の研究をすることが可能です。

 
「新」生物科学科には全部で20研究室あり、多様な分野の研究をすることができます。
 
 

2021年8月6日金曜日

1年生全員に対して面談を行いました(教員と学生でのお話)


今日で前期の授業が終わりです。夏休みに入る前に、1年生全員と面談を行いました(教員全員が参加)。

「面談」と言っても堅苦しいものではなく、教員と学生が1対1で気軽にお話をするというものです。

授業のことや生活のことなどについて聞き取りを行い、不安に思っていることや悩んでいることがないかなど、お話をしました。

昨年度は、コロナで学生が孤独になり、不安を抱えやすい状況になっていたと思います。そこで、本学では1年生全員に対して面談を行いました。今年度も継続して面談を行った次第です。


学生の皆さん、どんなに小さなことでも、何か悩み事があったら誰かに話をしてみましょう。


後期の授業は9月21日からスタートします!


2021年8月5日木曜日

大迫力!オスジカの全身骨格標本が完成しました

有志で製作していた、オスジカの全身骨格標本が7/26に完成し、メスジカと一緒に図書館で展示されています。

第二弾ということで、ジャンプしている姿を再現しようとしたのですが、バランスを取るのが予想以上に難しかったです。二体が並ぶと、迫力がありますね。

 

 

標本を作成する渡邊さん(修士1年、生命科学専攻、奈良研究室)
 

これにあわせて、主に石巻市で収集された哺乳類の頭骨も展示しています。

暮らしの多様性の高さが哺乳類の特徴で、それは彼らの骨のかたちに反映されます。いろいろな骨をじっくりながめて、違いの理由を考えてみてください。

図書館での展示は9/6(月)までですので、夏休み前に一度ご覧ください。

 

動物生態学研究室では、夏休みの間も骨格標本づくりをしています。興味のある学生は、一度覗きに来てください。

標本作成の様子はこちら → #骨格標本

標本を作成する小関君(修士1年、生命科学専攻、根本研究室)



2021年8月4日水曜日

植物学実習(植物コース3年次)1日目

 6月12日(土)に植物コース3年次を対象にした植物学実習(1日目)が二口渓谷で行われました。

僕たちスケールマーカーでーす

二口渓谷は狭くて急傾斜の渓流沿いにある渓畔林で、樹木の種類が多く、渓流の水質の調整や水棲昆虫の多様性にも影響するため、種多様性の保全にも重要な区域です。

天気にも恵まれ、渓谷林の特徴となる植物を沢山観察できました。


事前学習で森林の特徴を
しっかり勉強しておきました。


川を越えて林の中へ


イヌブナ (Fagus japonica Maxim)の
樹皮に残る雨の跡

これは単葉ですか? 複葉ですか?

シダ シダ シダ!
オオカメノキ(ムシカリ)
(Viburnum furcatum)は
葉が対生だけれど、
葉の向きが少しずつずれてて
どの葉っぱにも光があたるように
なっているんだよ、すごくない?

本当に音がしそうな
ナルコユリ(Polygonatum falcatum)

ロクショウグサレキン
(Chlorociboria aeruginosa)か
ロクショウグサクキンモドキ
(Chlorociboria aeruginascens)の
色素でコバルトブルーに染まった朽ち木

座りやすそうなサルノコシカケ(Polyporaceae)

今年も無事ギンリョウソウ
(Monotropastrum humile)を発見

葉の真ん中に実が成る
ハナイカダ(Helwingia japonica)
不思議!


川原でお昼ご飯を食べて記念撮影

今年は川の水量が少なくて
奥の滝が見える所まで行くことが出来ました

ルーペで葉の裏に生えている毛の形を観察

くるんと巻いた花弁と長い雄蕊雌蕊が優美な
ウリノキ(Alangium platanifolium)

葉軸に翼があるヌルデ(Rhus javanica)
かぶれるので気をつけて!

サルナシ(Actinidia arguta)
これは両生花

ヤマボウシ(Cornus kousa)
白いのは花びらではなく苞葉です

ウツギ(Deutzia crenata)
初夏の花として古来より愛されており
枕草子にも卯の花として登場
清少納言のパリピ感にぴったり
谷底におおきなカツラ
(Cercidiphyllum japonicum)を
見つけたので、降りて記念撮影

2021年8月3日火曜日

在学生特別奨学生が選ばれました

生物科学科から、5名が在学生特別奨学生に選ばれました(理工学部では14名)。

人物に優れ勉学に意欲的に取り組み、前年度の学業成績が特に優秀なものに証書と奨学金(理工学部は20万円)が給付される制度です。

 

【選ばれた学生のコメント】  

4年次、仙台第一高校出身、佐々木研究室

学業の成果を評価される機会があることに感謝しています。

研究室では、海洋微生物の生態系に関する数理モデルについて学んでいます。直接自然と触れ合いながら研究を行うことができるので、学んだ知識を肌で実感しながら、充実した学生生活を送っています。

また、教職課程を取っており、教員になることを目指して勉強しています。

学生生活は残り半年しかありませんが、最後まで自分の学びたいことを学んでいきたいと思っています。




皆さん、おめでとうございます!

皆さんの意欲的に学ぶ姿勢が、学内にどんどん波及していってくれることを期待しています。

 

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