理科の教員を目指す学生が、「いしのまき教師塾」に参加してきました(11月11日)。その様子をレポートします。
講師の湯目先生による「仮説実験授業」を受けて、授業のポイントを聞いてから、実際に学生の代表が授業してみるという流れでした。
- 「楽しい科学の授業体験講座」
- 湯目隆之先生(元石巻市立蛇田中学校校長、元石巻サイエンスラボ サイエンススーパーバイザー)
「仮説実験授業:ものの変化と重さ」を体験
水の入った入れ物が台ばかりの上に乗っています。そこに「木の切れ端を浮かせたら、はかりの目盛りはどうなる?」という問題を考える授業。
この体験授業をとおして、生徒への細やかな配慮や、たのしい授業とはどんな授業かを考えていくものでした。
実験の説明
まずは、実際のモノを見せながら丁寧に説明を行って、 生徒役の参加者に予想を立ててもらいます。そこでプリントの文章を生徒に読んでもらうのですが、
- 「誰か、読んでみたい人、いませんか?」
- 「誰か、読んでくれる人、いませんか?」
という言い方ひとつで印象が違うという気付きがありました。
生徒による予想
読んでもらったあとに全員で予想します。木ぎれの重さだけ増える、浮かせる前と変わらない、木ぎれの半分くらい増える、その他の考え、などの選択肢から手を挙げて選んでもらって理由も答えてもらいます。ここでも、
- 「何となくで大丈夫だよ」
という言葉で生徒が発言しやすい雰囲気作りをしていました。
討論
予想の人数を板書しながら聞いていき、そのあとに予想を変えるかどうか尋ねたり、みんなで討論を行いました。意見が言いやすいように、少数派から尋ねるところがポイントでした。
実際に実験
そしてクライマックス。実際に木ぎれを水の上に浮かべて、木ぎれの重さだけぴったり増えることを確認します(一番上の写真がそのときの様子)。以上が「仮説実験授業」です。
授業を体験したあとは、学生による模擬授業
湯目先生による実際の授業のあとは、「たのしい授業」のポイントを解説していただきました。「読んでくれる人いませんか?」「何となくでOK」といった、ちょっとした言い方のポイントだったり、意見は少数派から尋ねるということなどです。授業での話し方はもちろん、解説にも引きつけられるものがありました。
そして、学生による模擬授業。生物科学科4年の佐藤君が手を挙げて挑戦しました。 いきなりにも関わらず、ポイントをおさえて、しっかりと授業を行っていました。
教員採用試験合格者の声が届きました ← こちらのブログ記事に佐藤君のコメントが載っています。
今回は、2号館2階の「保育士・教員養成課程 履修指導室」にて開催されました。
生物科学科からは3年生と4年生が参加。学生だけではなく、近隣の小学校・中学校に勤めている教員の方も参加していました。
【#教員採用試験 からピックアップ】
集団討議の練習風景 |
「教職セミナー」では、物理のキホン講座を継続して行っています。模擬授業の練習もスタート。途中からでも、ちょっと顔を出してみたいなという学生は渡辺まで相談を。
1号館3階のS6に、教員採用試験の参考書や各県の過去問を入れました。問題演習にちょうど良いので、ぜひ活用して下さい。
【大学ホームページ関連記事】「いしのまき教師塾」について
受講者のコメントも載っています
- 第1回 教育に関する一般教養
- 第2回 教職教養・教育関係法規
- 第3回 集団討議の実践
- 第4回 集団討議の実践
- 第5回 これからの学級の育て方・生かし方(中澤健一先生、宮城県松島自然の家 社会教育主事)
- 第6回 楽しい科学の授業体験講座(湯目隆之先生)
- 第7回 これからの学校の先生に求められること(阿部昇先生、秋田大学名誉教授、東京未来大学特任教授)1月23日追記
大学HPより |
次回は12月9日開催
- 「これからの学校の先生に求められること」
- 阿部昇先生(秋田大学名誉教授、東京未来大学特任教授) 秋田県の学力向上の取り組みを大きくリードされてきた先生です。
- 新たな先生像学ぶ 石巻専修大・教師力向上セミナー 共同研究に磨きを(12月22日、河北新報オンライン)