海洋ベントス学研究室4年の遠藤祐人です(写真左)。
私は7月13日に南三陸町自然環境活用センター(南三陸ネイチャーセンター)で開催された「南三陸子ども自然史ワークショップ」に企画・運営スタッフとして参加してきました。
子ども自然史ワークショップは、大人も子どもも一緒に遊びながら、南三陸町の自然を楽しく学ぶことを目的として開催されており、今回で15回目の開催となりました。
ワークショップには大阪自然史センター、サスティナビリティセンター、岩手大学 自然史探偵団、東北大学総合学術博物館、東北大学 みちのく博物楽団、南三陸高校自然科学部、南三陸町観光協会、南三陸町自然環境活用センター、結 creationと多くの団体が参加。
それぞれが自然や生き物にちなんだプログラムを企画し、当日は「ホヤホヤヨーヨー」、「“カセキ”でぬりえ缶バッジ」、「お魚DNAストラップ」、「ぺたぺたバッグラリー」などのプログラムが行われました。
ホヤホヤヨーヨー |
“カセキ”でぬりえ缶バッジ |
海洋ベントス学研究室からは、大学院修士課程1年の小田晴翔さん、大見川遥さん、大山雄太郎さん、学部4年の遠藤祐人、鈴木優香さんの5名。
海洋浮遊生物学研究室からも大学院修士課程1年の畠山紘一さんにサポートに加わっていただき、6名で企画の運営を行いました。
海洋ベントス学研究室が企画したプログラムは『海のいきものパズル』で、「アサリの解剖パズル」と「丸まるコツブムシくん」の2つの出し物を用意しました。
この企画では、パズルを通してアサリの生態や構造を知ってもらうとともに、アサリなど普段食卓に並ぶような、身近な生き物に興味を持つきっかけ作りを目的としています。
ご参加いただいた方々は、アサリにも心臓や足があること、足を上手に使って砂に潜れることなどに驚いており、子どもたちだけでなく大人の方々にも興味を持っていただけたようでした。
また、このパズルは簡単に作ることができるため、小学校低学年の子ども達に特に人気があったように感じました。
コツブムシは海に住んでいる等脚類(ダンゴムシやワラジムシの仲間)で、ダンゴムシと同じように丸くなることができます。
この工作は、コツブムシのパーツを組み立てる立体パズルで、完成すると、コツブムシが丸くなる姿勢を再現できるという仕組みです。
この企画では、「海のダンゴムシ」ともいえるコツブムシの存在を知ってもらうこと、そして等脚類の体のつくりや丸くなる仕組みを知ってもらうことを目的としています。
この企画は立体的な模型が作れるため、「アサリの解剖パズル」よりも人気がありました。
子どもたちだけでなく、大人の方々も完成後に丸めてみたり、構造を観察する姿が見られ、幅広く興味を持っていただけたように感じました。
「丸まるコツブムシくん」は、等脚類を研究している大学院1年の大見川遥さんと阿部博和先生がデザインやアイデアを担当し、それを学部4年の相澤和瑛くんが形にしてくれました。
今回のワークショップでは、小学生の子どもたちと触れ合う貴重な時間となりました。
私たちが普段の調査や授業で得た知識を、まだ知識の少ない子どもたちにどうやって伝えればよいのか、どこから説明を始めるのがよいのか、興味を持ちやすいのはどんな話題かなど、考えるべきことがたくさんありました。
この経験は、同様のイベントや研究発表だけでなく、学外や社会でのコミュニケーションにも役立つものがあると感じています。
相手はどこまで知っていてどこから知らないのかという、相手の目線から物事を考えるための勉強の機会でもありました。子どもたちに楽しみながら学んでもらうだけでなく、私たち学生自身の学びの場にもなったため、参加してよかったと思いました。
どちらの企画でも、子どもたちが楽しそうに作ってくれたり、私たちが説明した知識を嬉々としてご家族の方に話してくれたりした姿が印象に残っています。その姿に私たち学生も元気をもらいました。
また今回のワークショップに参加する中で、ワークショップ主催のネイチャーセンター友の会の方々や、他の参加団体の方々にもサポートをいただき、色々なお話も聞くことができました。
とても楽しいワークショップになったと思います。ありがとうございました。
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#学生の声 #在学生 #地域×大学
今回のイベントのほかに、夏休み中のイベント2件をブログで紹介予定
乞うご期待!(少しチラ見せ)
- 8/3(土)8/4(日) 夏休み自由研究企画『縁の下のちからもち,ふしぎな海のいきもの「ベントス」のヒミツを探ろう』(牡鹿半島ビジターセンター)
- 8/18(日) 「石巻専修大ベントス研 水辺の生き物ふしぎセミナー」(石巻・川のビジターセンター)