11月27日(水)から11月29日(金)まで、福岡国際会議場およびマリンメッセ福岡で「第47回 日本分子生物学会」が開催されました。
動物機能組織学研究室の4年生1名と昨年の卒業生の研究成果の2演題を発表しました。
日本分子生物学会は毎年参加者5,000人以上、1日の発表演題数も口頭発表、ポスター発表併せて1000演題以上の大規模学会です。今年度もポスター演題のみで1日あたり950演題以上と大変充実した内容でした。
福岡国際会議場 (MBSJ = Molecular Biology Society of Japan) |
17の発表会場で、それぞれの分野に特化したシンポジウムが朝、午後、夕方、夜の4部構成であり、昼間もランチョンセミナー(お弁当を食べながら、行われるミニシンポジウム)があります。そしてランチョンセミナーと午後のセッションの間にポスター発表があります。
内容は動物、植物、微生物などなど、生物学好きにはたまらない学会です。ですので、研究者間の交流もありますが、より多くの新しい知見を学ぶことが大きな目的です。
港から見るマリンメッセA館とB館 |
卒業生の藤原千遥さん
27日の初日には、昨年卒業した藤原千遥さん(現:WDB株式会社エウレカ社勤務)の研究成果を代理で奈良が発表しました。
タイトルは「強度の異なる運動がROS関連遺伝子の発現に与える影響」です。
1時間の質疑応答時間、ひっきりなしに質問が飛び交い大変興味を持って貰えたと思っています。
令和5年度卒業の藤原さん 卒研ポスターの前で (令和6年2月24日撮影) |
当時の実験風景 (共同研究先にて令和5年8月28日撮影) |
4年生の岩谷麗騎くん
28日には、4年生の岩谷麗騎くんが「培養筋芽細胞由来のマイオカインの脂肪細胞に与える影響」というタイトルで発表しました。
当然、学会発表は初めてであり、ポスター作成から四苦八苦していましたが、何とか発表まで辿り着きました。
行く前から疲れ気味? |
渡辺先生に助けて貰いながら何とか印刷 |
この学会の特徴は、通常の演題登録とは異なり「Late-Breaking Abstract」という若い学生がフレッシュなデータを発表する機会があるところです。岩谷麗騎くんもその部門に登録しました。
もちろん若いからと言って、いい加減なものを発表することは決して許されません。何度も繰り返し同じ実験を行い、間違いの無いデータを発表する必要があります。実験結果のグラフ1つの影には、発表に使われない数多くの実験結果があるからこそ自信を持って発表に臨めることを体感してくれたのではないでしょうか。
さあ、後は討論時間を待つのみ |
内容は分化した筋肉の細胞から脂質を分解するような生理活性物質が出てくることを、筋肉と脂肪の培養細胞を使って解析した結果についてです。
もちろんまだまだはっきりとした結論を述べるには多くのデータが必要でありますが、多くの方々から質問を頂いたことで、今後の自分の研究の方向性を再認識してくれたものと思います。
活発な討論?の様子 |
私の研究テーマ以外にも非常に面白い発表がいくつもあり、楽しく学ぶことができた有意義な時間となりました。またポスターの構成やわかりやすい発表の仕方なども学ぶことができ、卒業研究発表会に向けて自分の発表をもっとブラッシュアップしたいと思いました。
【リンク】
【関連ブログ記事】