受験生全員が1次を突破!
7月12日(土)に、教員採用試験の1次選考が行われました。一般教養・教職教養と理科の専門科目の筆記試験です。
生物科学科8名、大学院生命科学専攻1名の計9名が受験し、見事全員が突破となりました!
1次通過の倍率は、県や科目、受験の年によって大きく異なりますが、中学校全体では1.5倍~2.0倍程度のところが多いようです。
今年受験の自治体の内訳は、宮城県4名、青森県1名、秋田県1名、岩手県1名、山形県1名、埼玉県1名です。9名中8名が中学理科を志望しています。
今の4年生は自然科学コース1期生です。昨年度の学部での受験生は4名でしたので、教員志望の学生は倍増したことになります。
生物科学科独自の2次対策の様子をレポート
2次対策は、1次選考が終わった翌週からすぐに始めました。
受験生ではない4年生も協力してくれました。また、2年生3年生の参加もあり、チーム学校ならぬ「チームISU」で取り組みました!(ISU = Ishinomaki Senshu University)
自治体によって内容はバラバラですが、人数が集まってこそできる集団討議と個人面接の練習を中心に行いました。
過去の受験生による貴重な記録 |
初回に、過去の受験生が残してくれた詳細な2次の記録を配布し、活用してもらいました。市販の参考書、ネット情報よりもかなり詳しいので助かっています。
集団討議は宮城県、青森県で課されています。集団討議では「テーマ理解」と「コミュニケーション」が重要です。
練習は、お題10分検討・30分討議でやりました。反省会を丁寧にやると、ひとつのテーマで1時間~1時間半はかかります(雑談込み)。それを6回程度行いました。
宮城県は課題文の指示が変更に
課題文の最後は、令和5年度までは「皆さんで話し合ってまとめてください」だったのですが、令和6年度からは「皆さんで意見を出し合ってください。その後、出された複数の意見から、優先して取り組むべき内容について話し合ってください」と指定する形に変更になっていました。意見を出すだけで、討議になっていないケースが頻発したのかもしれません。
そのことから、「討議の流れ」を意識しながら練習しました。いつ変更になっても良いように、色々なパターンを経験しておくことが重要です。
宮城県の過去問では、学力向上、生徒の安全・安心、学級経営に関する課題を検討しました。
- 本県の課題の一つである児童生徒の学力向上について、現状をどのように捉え、どのように解決していくべきか、皆さんで意見を出し合ってください。その後、出された複数の意見から、優先して取り組むべき内容について話し合ってください。(宮城県)
- 児童生徒の「安全・安心な居場所」をつくっていくためには、どのような取組があるか、皆さんで意見を出し合ってください。その後、出された複数の意見から、最初に取り組むべき内容について話し合ってください。(宮城県)
- 発達障害等のある児童生徒が複数名在籍する学級担任として、どのような学級経営をしていく必要があるか、皆さんで意見を出し合ってください。その後、出された複数の意見から、優先して取り組むべき内容について話し合ってください。(宮城県)
仙台市は場面指導ネタ
仙台市の受験生はいませんが、個人面接の対策も兼ねて、場面指導ネタとして過去問を利用しました。宿題のことや家庭訪問など、保護者対応についての課題を検討しました。
- 夏休みに保護者と面談をした際、保護者Aからは「宿題をもっと出してほしい」という要望がありました。一方で、保護者Bからは「習い事をしているので、あまり宿題は出さないでほしい」と言われました。あなたはどのように対応しますか。皆さんで話し合ってください。 (仙台市)
- あなたは昨年度から不登校になっている生徒Aの担任となりました。信頼関係を築くために定期的に家庭訪問をしていますが、生徒Aとは会うことができませんでした。また、保護者からは「家庭訪問は負担になるのでやめてほしい」と言われました。あなたはどのような対応をしますか。皆さんで話し合ってください。(仙台市)
青森県は司会ナシ
青森県は珍しく?司会を決めない、まとめなくてよい、メモを取ってはいけない、という指定があります(過去の受験生情報より)。
- 連続性と発展性のある学習指導により確かな学力を身に付けさせるには、小学校と中学校の連携を充実させることが求められます。このことについて、どのように取り組むべきか、話し合ってください。(青森県)
宮城県では2回の個人面接があります。教育への情熱、学び続ける意欲、教員としてふさわしい資質能力を身に付けているかを見られます。
練習は、ひとり30分を2回程度行いました。受験生が面接官も経験し、どちらの立場からも検討を行いました。
宮城県では面接直前に、志望動機などを書いた「自己アピール票」なるものを面接官に提出します。その添削も行いました。
定番質問をしっかり対策
実際に聞かれたことがある質問を中心に練習を行いました。うまく言えなかったものに関しては「また次回ね!」ということで、何回も練習しました。
全体をとおして、結論ファーストになっているか、手短に分かりやすく伝えることができているかなどを気をつけて、学生同士でアドバイスし合いました。
質問内容を一部紹介します。
- なぜ教員になりたいのか?
- なぜ○○県の教員になりたいのか?
- なぜ中学校の理科を志望しているのか?
県外から本学に入学し、宮城の人の温かさ、自然の豊かさを知って、地元ではなく宮城県を受験している学生もいます。なぜ○○県か?については特に検討しておきました。
- あなたの強みは?弱みは? 強みを学校現場でどう活かす?
- 最近に気になるニュースは?
- 最近読んだ本は?
- 座右の銘は?
強み弱みに関しては、お互いのことを良く知っている同級生で「ここがいいところ!」などを言い合うなどしました。
また、最近では大学生の約半数が全く読書をしないようです。教員を志すからには、読書および読書指導は必須でしょう。
- 卒業研究の内容を分かりやすく
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全く知識がない人に、自分の卒業研究の内容を分かりやすく伝えることができるかは、授業力に通じますね。過去には、2回の面接のうち2回とも聞かれた学生がいますので対策必須です。
- 勉強が苦手な生徒にどのように対応?
- 不登校、いじめにどう対応?
- 保護者との関わり方は?
- 他の教員との関わり方は?
- コンプライアンスについて、学校現場で気を付けるべきことは?
場面指導は現役生の弱いところかもしれません。教育実習や実体験を思い出しながら、練習を行いました。
人間学部の方でも面接官経験のある教員が中心となって対策講座が開かれました(生物科学科の学生も自由に参加可能)。
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みやぎの教員に求められる資質能力 (宮城県のホームページより) |
2次対策実施日時(生物科学科独自の対策のみ記載)
お盆前後の5週を使って、合計14コマ(約20時間)みっちりと練習を行いました。
1次選考 7月12日(土)
- 7月17日(木)3限
- 18日(金)3限
- 24日(木)3限
- 25日(金)1限
- 8月 1日(金)3限
~ お盆期間 ~
- 18日(月)3限4限
- 20日(水)3限4限
- 25日(月)3限4限
- 27日(水)3限4限5限
2次選考 8月後半~9月
【関連ブログ記事】
昨年度の卒業生へのインタビュー↓↓↓