年度初めの慌ただしさも落ち着いた5月に、2025年度前期の「寺子屋」がスタートしました。
寺子屋は始めて3年目。学びたい学生を支援する理工学部独自のプログラムです。
軌道に乗ってきたこともあり、今年度の参加者は約40名! これに対して2年生以上の学生12名(寺子屋サポーター)が指導にあたっています。教員2名は教える側、教えられる側の両方を指導。
正規の授業ではなく、自主的な活動であるにも関わらず、生物科学科1年生の2割~3割程度の学生が参加して勉強に励んでいます。
2年生以上の学生も参加しています。生物科学科の参加者数は昨年度に比べて倍増しました。
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初回はクラス分けのためのチェックテストを行いました 自分のどこに知識の抜けがあるのかの確認も |
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学生をサポートしてくれる先輩学生+教員の自己紹介 4年:菊地 3年:猪狩、内海、加藤、工藤、服部、新倉 2年:武藤、伊藤、廣部、青山 助手:成田、元助手:平田、教員:渡辺 |
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次回以降に向けての作戦会議 クラス分けの相談、実施内容の検討 |
参加学生の声(初回のアンケート結果を抜粋)
- 高校ではテストのために理解できないところを暗記で覚えていたので、分からないところも理解できるまで時間をかけて勉強したいです。
- 苦手だからといって後回しにするのではなく、きちんと復習をして解けるようにしていきたいと思います。
- 中学生のときから数学の「分からない」「解けない」を放置してしまっていたので、学び直して基礎数学の単位を落とさないように頑張りたいです。
- 数学で何が分からないかが分からないので、自分を知り、数学を得意にしたいです。
- 寺子屋では知ったかぶりになったり諦めたりせず、基礎力を身に付けられるように努力します。
- 今まで数学は公式だけ見て覚えてきたので、小学生・中学生の最初に習った基礎的なやり方を復習して、説明できるようにしたいです。
- 今までは数学がつまらなくて、その場しのぎの暗記で何とかしてきました。これからは、10年経過しても忘れないくらい、数式や記号の由来などを関連付けて楽しみながら学びを深めたいです。
- 小さなことの積み重ねが分かる分からないにつながると思うので、気を抜かずに、楽しく、数学と向き合っていきたいです。また、教員になるかは分かりませんが、教員免許を取ろうと考えているので、教わる教える目線も養っていきたいと思います。
- 自分のためだけではなく、人のためにもなるよう、基礎からじっくりと学び直したいと思っています。中学生に教えられるようになりたいです。
- 理屈を考えずにただ回数だけこなしてすぐ忘れる…という効率の悪い勉強をしてきてしまったので、大学では理屈や原理をしっかりとおさえた上で、質の良い勉強をしたいです。また、教職を目指しているので、自分の言葉で分かりやすく人に教えるという練習もしてみたいです。そのために、まず自分がしっかり理解できるように日々演習していきます。
毎週金曜の5限に、2210教室と2211教室で実施しています。途中参加、歓迎します。先生方の様子見も歓迎です。
クラスごとに毎回メインの担当者を決めて「ポイント解説→問題演習」を繰り返します。たとえば、前半がチェックテストの基本事項確認で、後半が基礎数学の内容の確認といった具合。
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この日は、前半が直線の方程式の確認で、 後半がサインとコサインの求め方の確認 |
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演習の時間を多く取るようにしています |
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前に出て書いてもらったり、当てて答えてもらったり、 いろいろなスタイルで行っています |
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武藤先生(中央、微生物資源学)が顔を出してくれました 数学の演習科目である「生物科学基礎演習」を担当中です 学生によっては、基礎数学の時間とは別に 生物科学基礎演習と寺子屋で週2回、数学を特訓! |
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サポート学生は積極的に話しかけてくれます |
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授業で分からなかった部分も寺子屋で解決 |
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間違いやすいポイントを経験者の視点で |
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基礎数学の中間テストの結果で 再度クラス分けをするかも? ・テスト内容をイチから確認するクラス ・テストも確認しつつ、新しい範囲の演習を行うクラス |
サポート学生はSAとして雇っているため、ある程度の責任が伴います(SA=Student Assistant)。もちろん行き当たりばったりで授業を行っている訳ではなく、しっかりと準備をして臨んでいます。
なお、教える側の学生も授業がありますので、テスト期間は勉強タイム&質問タイムにすることで継続しています。
普段は Teams を使って、寺子屋の内容の検討や報告を行っています(毎回の授業後に軽く相談したうえで)。
メインの担当者は事前に板書計画などの具体的な内容を共有して、チェックを受けます。授業後も事後報告を行い、次に活かします。
毎回の授業ではサポート学生全員にコメントシートを配布して、良かった点や改善点、そして学生の様子や自分の反省点などを書いて提出してもらっています。たとえば、次のようなものです。
- 声が大きくて聞き取りやすかった。
- 全員を指したためか、皆さんが質問を積極的にしてくれたように思う。
- 解き方を2パターン解説したりと、学生の理解度が高まったと思う。
- 早く解き終わった学生用に、別の問題を用意しておいても良いかも。
- ノートの取り方についても教えた方が良いと感じた。グラフは大きくかく、自分が間違えた跡は消さずに残す、など。
これらも Teams で共有し、良い部分は取り込んでもらい、改善点は次に活かすということを行っています。
石巻専修大学・第2次中長期ビジョン には7つの行動目標があります。その1番目には「学生支援の強化による学生活動実績の向上」が挙げられており、寺子屋はその目標に向けた取り組みになっています。
寺子屋は自主的な活動ですが、来年度以降は科目化し、継続的に実施。(卒業単位に含まれない)自由科目として、理工基礎演習I(前期)、理工基礎演習II(後期)という名称で開講予定です。
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大学HPより |
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昨年度の様子↓↓↓